24APR.2021@第55回JBCF東日本ロードクラシック群馬大会, JPT #05

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第55回JBCF東日本ロードクラシック群馬大会
– 群馬県利根郡みなかみ町/群馬サイクルスポーツセンター –
6km/25周回 150km


1位 窪木 一茂(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 3:40:19 ave40.84km
2位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) +00:05
3位 中井 唯晶(シマノレーシング) +00:05
4位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +00:05
5位 入部 正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム) +00:06
6位 横山 航太(シマノレーシング) +00:06

28位 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team) +04:08
DNF 小畑 郁(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 小林 弘幸(LEOMO Bellmare Racing Team)


 

約1ヶ月ぶりのJプロツアーは、今季第5戦となる第55回JBCF東日本ロードクラシック群馬大会。群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンターの6kmコースを25周回する全長150kmのレースとして開催された。LEOMO Bellmare Racing Teamからは小畑・小林の2選手と手術から復帰した才田選手が出場した。Tour of Japanへの出場も決まり、日々の練習や合宿をこなす選手たちは徐々に調子を上げている模様。今回のレースでどのような走りを見せてくれるか楽しみなレースとなった。

 

この日もいつも通りの展開となり、序盤から激しいアタック合戦が繰り広げられたが、逃げ集団が容認されたのは7周目付近。7名の選手が先行し、これをマトリックスパワータグがコントロールするメイン集団が追う展開となった。逃げ切りが多い今季のJプロツアーだったが、今回はレース中盤にメイン集団が吸収し、レースは一旦振り出しに戻る。ここからは逃げと吸収の動きが幾度となく繰り返され、決定的な動きが無いまま最終周回へと突入した。
最終周回の心臓破りの坂で増田選手(JCF強化指定選抜チーム)と窪木選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が抜け出し、ここから単独で抜け出した窪木選手が今季1勝目をあげた。

 

LEOMO Bellamre Racing Teamの3名は、ノートラブルでスタート。小畑選手と小林選手はいつも通り集団前方で、才田選手もいつも通り集団最後尾からレースを始めた。これまでより積極的かつ上手い走りを見せた小林選手だったが、マンセボ選手のバイク交換時のハプニングに巻き込まれて落車転倒。フレームを割ってしまった小林選手は宮澤監督のバイクに跨るも、サイズ/ポジションが合わずにDNFとなってしまう。良い走りを見せ始めたレースだけに最後までその走りを見たかったところ。
小畑選手は長丁場のレースに耐えきれず、レース中盤過ぎで力尽きる。
一方、久しぶりのレースとなった才田選手。スタートはいつも通り集団最後尾に位置取り、レース中も集団後方でヒラヒラと走る姿を見せていた。しかし、最終局面で逃げを打つ場面もあり、久しぶりに才田選手らしさを見せてくれたレースとなった。

 
 

PHOTO REPORT


 

最前列に並ぶのが定番となりつつある2人、小畑選手と小林選手。
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久々のレースとなった才田選手。
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この日のスタートライン。
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春の色を背景にJプロツアーの集団がスタートしていく。
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集団前方で周回を重ねる小林選手と小畑選手。
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いつになく良い走りを見せていた小林選手。ところが落車でフレームを破損。急遽宮澤監督のバイクに乗り換えるもサイズのせいか走りづらそうな姿。
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メイン集団で周回を重ねた小畑選手だったが、長距離レースの中盤で力尽きてしまった。
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レース終盤、徐々に小さくなっていったメイン集団の中に才田選手の背中が!?
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増田選手を従えて最終局面でアタックに出る才田選手
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チームで一人気を吐いた才田選手がフィニッシュ。久しぶりに動けたレースに満足そうな表情を見せた。
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RIDERS REPORT


 

才田選手:
プレート除去手術と胃腸炎で3週間のレストを挟んでしまった後に2週間の突貫仕上げでレースに。普段の走り過ぎは自覚しているので良い休養になったくらいに考えて。
今年のレースの特徴として浅田監督の元で走る若手が積極的。チームメイトが逃げていても関係なく展開が動く。アタックが繰り返されてペースが落ちない展開はノルマンディーやブルターニュのレースを思い出す。とは言え、レースにはまだまだ馴染めず後方待機。ただ中盤の大落車を見ても辞めようとは思わなかった。プレートと一緒に気持ちが楽になったのかな?
中盤以降は決まりそうな雰囲気で前に出て少し動いたり、レースに乗る感覚を思い出しながら。終盤には5人で抜け出して多少は可能性も感じた。2位になった西日本チャレンジレースより内容はずっと良かった。
思った以上に展開も見えていたし、もう少し余裕を持てれば、チームとしての連携にチャレンジしたいのが次のステップ。

 

小畑選手:
4月前半のトレーニングですこし力を戻せてきた感触があり、カラダの調子自体は悪く無い感覚がありました。最近のスタートから速いレース展開に対応する為、しっかりアップして当たり前に集団前方からスタートしました。
走り慣れた群馬。落ち着いて下り、ヘアピン2つ超え、最初の登り返しからリフト坂へ。やはり今年のJPTは最初から比較的ペースを速くして各チームが様子見で打ち合う展開は変わらず。心臓破りに入ると少しカラダが重い感覚。高速での回転練習と身に染み付いているトルクを掛けて踏むペダリングとの感覚的なギャップがあり、少しペダリングが迷子になっている模様。踏みすぎないように登りは前で入って集団を下がりながらこなす。登り切りで後ろに下り過ぎるとやはり集団でポジションを上げるのがすこし辛いか。
下りヘアピンまでに集団の前方へ。小林選手は落ち着いて集団前方をキープしている。2周目のバックストレート過ぎのコーナーからマトリックスの選手がドタバタと動きを慌ただしくしている。その時は状況を読めず、目に入ったマンセボ選手がメカトラかな?程度の印象でした。マトリックスがドタバタしている間にスピードアップするチームもありましたが、そのまま流れて周回を重ね、その2周後、ホームストレートでマンセボ選手が集団前方右から代車交換に左に動き、メカニックもバイクを持ちながら少しコースに飛び出しており、自分はメカニック避けるために左に回避。後で聞くと小林選手がマンセボ選手の代車交換の余波で転んでリタイヤとの事。マトリックスがドタバタしている事を察知した時にもっと小林選手と話をしておけば良かったと後悔してます。マンセボ選手も流石に慌てていたのかなと今になると考えられます(マンセボ選手のDNF自体も12年振りとか)。
その後、集団は上りの度にペースをアップを繰り返し、決定的な逃げも決まらず、10周ほどして各チームの組織的なペースアップが発生。自分は12~13周目の心臓破りの少し早いペースの時に中切れを埋める動き入れる。この影響で次周の上りまでにポジションを上げることが出来ず、心臓破りでつききれずに遅れ、後方から来たマトリックス狩野選手とユーラシアの若者と2周程して15周でDNFとなりました。
自分の苦手な時間帯や、決定的な力不足を再確認したレースになりしまた。そのあたり少しでも改善して次のレースに備えたいです。

 

小林選手:
オフ週から1週間だったが、水曜練を中心に良い感じで調子を戻せていた。朝のアップの感触は良くもなく悪くもなく。群馬は道が細く前に上がるのが大変なので、スタートは誰よりも早く並んで最前列左端に並ぶ。クリートキャッチも上手くいき、今までで一番良いスタートができた。
スタートしてからはずっとアタックが続く。ペースの上げ下げがあったが特にきつい感じはしなかった。バイクペーサーでアップダウンを巡航している練習程度の感じ。下り区間で脚を使わずにちゃっかり前に出られたのが良かった。特にリフト下の登りの後の下りは毎回左側が開くので10人近く抜くことが出来た。
最終的に5周目に入った直後にバイクを交換しようとして左に寄ってきたマンセボ選手をさらに避けようとした選手に前輪を刈り取られて落車してしまった。この時にフレームが折れてしまった。監督の自転車で走り出すも、踏むと腰が痛くなるためレースを途中で降りることに。
前半は今までになく脚に余裕を持って走れていただけに、後半どれだけ走れるか試したかった。今回の悔しさをバネに練習を積んでTOJには最高の状態で臨みたい。

 
 

宮澤監督から


 

小林は今までのトレーニングの効果が出て、速かった前半の展開の中でも、余裕を持って走れたことは今後に期待できる成長を感じている。落車については逃れ切れない状況だった事は見ていて分かったが、マンセボ選手が前の周から台車に乗っており、交換しようとしていた事を見れていなかったのは惜しい。今後は周りをよく見て判断できるようになろう。目の前で起こっている事だけではなく、これから何が起きそうかまで想像できるように。
小畑は小林と一緒に動ける場所は積極的に入れたのはよかったが、落車前など情報共有は今後の課題。
才田は、体調がまだ戻っていない中で、才田向きの展開が功を奏した。最後のアタックは才田らしさを出せた場面だったと思うので、今後も毎レース自分らしさを出せるように期待する。

 

才田  +¥6,000
小林  +¥6,000
小畑  +¥5,000

 
 

Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.