23JUN.2018@第87回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース, MJ and MU23

20180623@JCF-RR-6

第87回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース, MJ and MU23
– 島根県益田市 –
 
■ Men Junior-男子ジュニア 14.2㎞/6周 85km


1位 日野 泰静 (松山城南高校) 2:11’30”
2位 福田 圭晃 (横浜高校) +00’00”
3位 兒島 直樹 (祐誠高校) +00’00”
– – –
9位 岩瀬 照 (LEOMO Bellmare Racing Team) +00’00”


 

この日は午前中に男子ジュニア(MJ)、午後から男子アンダー23(MU23)が開催されるスケジュール。MJには岩瀬選手が出走しMU23には小嶋選手が出走。天気予報通り、朝から小雨が降る空模様でしたが、広報班もレインウェアを着込むほどではないポツポツ程度の雨。前日の猛暑から開放されて選手も走りやすいのではないかという気温。

 

朝9時にMJの選手達がスタート。
MJカテゴリは14.2kmのコースを6周回し85kmのレースとなる。レース序盤に6名の逃げ集団が形成されるが、岩瀬選手は日野泰静選手(松山城南高)をマークしてメイン集団待機。予想通り、最終周回の6周目の登り区間で日野泰静選手がアタックし、岩瀬選手もメイン集団の先頭で対応していく。結局日野泰静選手の逃げは決まらず集団でのゴールスプリントとなる。岩瀬選手も日野兄弟の後ろにつき、上位が狙える位置でスプリントを開始したが、前走者のトラブルに巻き込まれて失速。9位でのフィニッシュとなった。

 

岩瀬選手レポート:
今日はコンディションが良くないとハッキリと感じる身体の重さ。いつものような伸びのある走りが出来ず、登りで仕掛けるなど思うような積極的な走りをすることが出来なかった。
スタート前は身体が重く不安要素だらけで考え過ぎてしまう状況。精神的にも落ち着かない感じがずっと続いていたため、あえて何も考えず気楽に行こうと割り切ってスタート地点に着いた。レース序盤は身体を無理やり動かさないとペースを作れない状況。登りでは余裕がなく心拍を上げないよう心がけて呼吸を意識。それでも集団前方でローテーションに加わって動いていく。高ケイデンスで脚を回してレースペースに慣らし、4周目あたりから少し身体が軽くなってきたので積極的に動き始めた。
最終周回の登りで日野泰静が行くのは分かっていたので反応できる場所で位置取り。と、位置取りしてたにも関わらず単純に脚が無くてついて行けなかった。結果的には集団をひいて日野選手が垂れたところをキャッチ出来たのは良かったけれど、そこでついて行けるようにならないと順位は上がらないと思う。
最後は集団でのスプリント。日野兄弟の後ろに位置取り、上位を狙える良い位置でスプリントを開始した直後、前を走る日野凌羽選手のディレイラーが折れて急ブレーキ。そこから踏み直して9位となった。
スプリントとなってしまったので勝ちというよりは入賞パターンが頭の中で見えていたので悔しい結果となった。もっと積極的に動きたかったので、内容・結果ともに納得のいく走りができなかった。今回、久しぶりに同年代のトップ選手達と走ることで、Jプロツアーでは気付けない自分の足りないところなどを気付くことができた。ただトップ選手達から劣っているとは感じなかったので、自分の強さを伸ばすとともに苦手な部分を補い精進していく。

 
 
■ Men U23-男子U23 14.2㎞/11周 156km


1位 石上 優大 (AVC AIX EN PROVENCE) 4:10’06”
2位 松田 祥位 (EQADS) +00’56”
3位 大前 翔 (慶應義塾大学) +03’27”
– – –
DNF 小嶋 渓円 (LEOMO Bellmare Racing Team)


 

続いて12時にMU23がスタート。MU23は11周回で156kmのレースとなった。午前中の雨も上がって気温も上昇。雨降り後の気温上昇で蒸し暑い中のレースとなる。MU23もレース序盤に6名の逃げ集団が形成され、小嶋選手はメイン集団内に待機。集団前方で周回数を重ね、周りを見る余裕も持ちながら周回を重ねていった。
しかしレースの2/3が過ぎた6周目、フィニッシュラインを通過するタイミングで前走者と絡んで落車。身体の右側から血を流しながら追走するもレースから降りることとなった。

 

小嶋選手レポート:
レース序盤は集団の20番手位をキープし周りの様子を確認しながら走った。ペダリングに余裕がある選手、無い選手がいるため、できるだけ余裕がある選手の近くで位置取るようにした。2周目で逃げが決まり、集団のペースもあまり上がることはなく淡々と進んだ。そこからレースも50km位を過ぎ、復路のアップダウン区間で集団がバラけ始めたが、自分は集団前方に位置取っていたので慌てることなく対処をできた。以降も同じ展開の繰り返しだったが、レースの90km位でS/F地点を通過しようとした時、前の選手が右に進路を変えたところに対応出来ずに落車。レースが終わってしまった。
レースは落ち着いてのぞめたが、淡々と進むペースに脚が徐々に削られており、仮に落車をしていなくてもレースの最終局面までは残れなかったと思う。落車の原因は前の選手の後輪に被せて走ってしまった点。練習の時からその癖があるのでそこはしっかりと直すようにする。また、合宿で指摘された回すペダリングをもっと意識をし、レースの最終局面でも脚力を残せるようにしないとダメと感じた。怪我も全く問題ないので、次戦のJプロツアー広島でこの不甲斐ない結果を払拭できる走りをする。

 


 

宮澤監督から
 
岩瀬選手は集団内でも落ち着いてレースを進め、レース中盤で起きた集団の分裂にも遅れることはなかった。最終周まで大きな動きがなく集団で入ったが、ここで松田選手がアタック、他の選手を寄せ付けない力強い走りで先行。結局この逃げは吸収されたが、印象に残る動きだった。岩瀬選手は集団スプリントで9位でフィニッシュした。
レース中は落ち着いており、逃げとの差を見ながら集団での位置取りもよかった。最終周回の補給ゾーンでの日野選手のアタックに付いて行って欲しかったが、現状ではその力がなかった。結果的には9位というリザルトだったが、印象の薄いレースとなった。
小嶋選手は序盤に集団内で良いポジションでこなしていたが、前の選手と常に前輪と後輪が重なりながら走る癖があり、今回の落車の原因の1つになった。残念なレースとなった。

 


 

PHOTO REPORT

 

MJ: ポツポツと雨粒が落ちる中、男子ジュニアのレースがスタート。周回数が少ないために前待ちする広報班の前を集団前方で通り過ぎていく岩瀬選手。そのまま順調に周回を重ねた。
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MJ: 最終周回、日野選手のアタックに対し、集団の前方に出てキャッチに動く岩瀬選手。
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先週末に引き続きの応援、しじみちゃん。
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MJ: 集団スプリントとなったフィニッシュライン。日野兄弟の後ろに付け好位置でスプリントを開始した岩瀬選手だったが、前を走る選手の機材トラブルに巻き込まれて脚を止めざるを得なかった…9位でフィニッシュ。
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MJ: 悔しさを滲ませる背中。
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MJ: レース後に宮澤監督と。
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MU23: レース前の小嶋選手。調子良さそうな表情を見せる。
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MU23: 小嶋選手もレース序盤は集団前方で順調に周回を重ねていたが…
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MU23: 牧場の並木道、落車で遅れた小嶋選手が通り過ぎる。血の滲む背中が痛々しく…今年の全日本選手権が終わってしまった。
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Text: Riders and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera