15MAY.2021@群馬CSCロードレース 5月大会, JPT #06
群馬CSCロードレース 5月大会
– 群馬県利根郡みなかみ町/群馬サイクルスポーツセンター –
6km/22周回 132km
1位 山本 哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 3:15:06 ave40.59km
2位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +00:00
3位 木村 圭佑(シマノレーシング) +00:00
4位 中井 唯晶(シマノレーシング) +00:00
5位 門田 祐輔(LEOMO Bellmare Racing Team) +00:01
6位 伊藤 雅和(愛三工業レーシングチーム) +00:02
…
64位 小畑 郁(LEOMO Bellmare Racing Team) +06:21
DNF 小林 弘幸(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team)
5月15日土曜日、群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンターを舞台に、Jプロツアー第6戦となる群馬CSCロードレースが開催され、LEOMO Bellmare Racing Teamからは才田・小畑・小林選手と、フランスから一時帰国中の門田選手が久々に出場した。今回のレースはJエリートツアーのE1クラスタとの混走となる交流戦方式。レース距離も132kmと長く、出場が決まっているツアーオブジャパンに向けた最終レースとして各自の成果をみせるレースとなった。
当日は雨が降ったり止んだりという天気模様。13時40分にE1クラスタからの出場選手を含む総勢121名の選手がスタートした。序盤から繰り広げられたアタック合戦の中、4周目付近で逃げが発生し、この集団に小林選手も入る。さらにフランシスコ・マンセボ選手(マトリックスパワータグ)を含む追走が合流し、計7名の集団が先行する形でレースが経過していく。
メイン集団はJCF強化指定選抜チーム・シマノレーシング・愛三工業レーシングチームがコントロール。逃げ集団ではマンセボ選手のペースに付いて行けなくなる選手が出始めて徐々に人数を減らしていく。最終的に単独での逃げとなったマンセボ選手も残り19周付近でメイン集団に吸収。レースは終盤で振り出しに戻った。
残り3周回、様々な選手のアタックの打ち合いの中、門田選手を含む数名が抜け出しに成功し、これが勝ち逃げ集団となる。最終周回に入り小林海選手(マトリックスパワータグ)や門田選手が抜け出しを図るも決定的な動きとはならず、スプリントを山本哲央選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が制して、Jプロツアーでの初優勝を飾った。
LEOMO Bellamre Racing Teamの4名は、門田選手が最終盤での勝ち逃げ集団に入り、久しぶりのJプロツアーで5位に入る。最後のスプリントに絡むことは出来なかったが、ツアー・オブ・ジャパンに向けた仕上がりを見せた。また小林選手も序盤からの逃げに入る走りを見せる。小林選手がレースの展開に絡むのは初体験のはずだが、逃げ集団内でも積極的な走りを見せ、これまでの練習やJプロツアーでの経験の蓄積の成果が現れた。
小畑選手は門田選手と小林選手のアシストをこなしつつ、長距離のレースに耐えて64位で完走。才田選手は雨の路面への苦手意識からレース途中でのDNFとなった。
PHOTO REPORT
スタートを待つLEOMO Bellamre Racing Teamの4名。門田選手がここに並ぶのは久しぶり。
苦手な雨の中のレースとなった才田選手。ウェット路面の下りに手こずりレース途中でのDNFとなった。
アシストをこなしつつ、長距離のレースで64位完走となった小畑選手の最後の粘り。
4周目に入るところで集団から逃げを打つ小林選手。今までにない積極的な走りを見せる。
逃げから離脱した小林選手。メイン集団に戻っても粘り続け、小畑選手と共に門田選手のアシストに回る。
残り2周回で力尽き、DNFとなった小林選手。だが今回の走りは高い評価を受けた。
フランスから一時帰国している門田選手がJプロツアーに戻ってきた。
最終周回のバックストレート、勝ち逃げ集団内での駆け引きに出る門田選手。
惜しくもスプリントには絡めず、5位でレースを終えた門田選手。
RIDERS REPORT
才田選手:
交流戦ということもあり人数が多く集団が長い。集団後方からの展開はキツいのがわかっているが集団が長いので前に上がるのも難しい。4周目くらいで集団の挙動は落ち着き始めて、そろそろかなと動き出そうと考え始めた心臓破りの先の下りで、小さな路面の段差を踏んだ後に後輪が滑った気が。多分気のせい。それからはさらにバイクを倒せなくなり、恐怖が上回って下りで集団から切れてリタイア。
この手のレースをするたびに悩んでいても仕方がないのでこんな日もあるくらいに考えます。
サポートありがとうございました。走りが安定しなくてすみません。
小畑選手:
GWの合宿にも短期でしたが参加でき、その後のチーム練も水曜日だけでしたが参加。みんなと走っていても少しは走れる手応えが出てきていたので、あとは自分に負けないように最大限頑張るのみ。
フランスから戻って来ている門田選手、力をつけて来た小林選手のサポート的な動きが少しでも出来る様にと思いながらスタート準備。前回の群馬よりはスタート直後のアタックも比較的緩めか。比較的楽に集団前方をキープ出来る気が。それでもEQADSとJCFのメンバーが常にアタックしている印象。一周目のリフト坂辺りで門田選手が集団前方に上がってきているのを確認。
今回の自己課題はリフト坂から心臓破りの上り切りまでの走り方のマネージメント。回転重視で心臓破りまでをこなしても、どうしても登り切りでダンシングなどに切り替える走りがイマイチ良くない。ダンシングでのスピードアップ・インターバル等の練習不足か…前半区間のヘアピンまでに集団前方に上がり、リフト坂から心臓破りで集団の中頃まで落ちながら後半の上り区間をやり過ごすマネージメントを取らざるをえない。
4周に入る頃に小林選手が小人数の逃げになんなく乗る。後ろは様子見をするか追走のかけるかを悩んでいる様な微妙な動き。そんな中からもマンセボ選手と数名が追走をかける。
心臓破りを遅れながら登るので先頭のチェックがいまいち…人数が7名に増えた逃げグループが1分ほどのタイムギャップを作るまで集団ペースは緩くなる。
監督の指示は門田選手の近くで楽をしながら、追走が有ればメンバーをみて動くこと。10周程が過ぎると逃げにメンバー乗せていないシマノと愛三が本格的なコントロールを始める。心臓破りで地味に遅れるマネージメントもペースが上がるとその後のバックストレートとホームで先頭追いかけるの辛くなる。
ラスト10周を切ると小林選手が逃げから遅れて戻ってくる。追走のメイン集団もまあまあペースが速くなっている中、完全に脚が終わって帰ってきてメイン集団にも付けないかと思いましたが、ホントに力をつけているのかしばらくは門田選手の近くに位置取って一緒に走る余裕がある小林選手。
ゴールまで1時間程の時間帯から本格的に追走ペースが速くなり、自分は心臓破りの上り切りがかなり辛くなりはじめる。頑張って抵抗してみましたがラスト5周の心臓破りで脚が止まりバックストレートで集団に戻れず。メイン集団に残る門田選手の最終局面のサポートも出来ずにゴールを目指す形になりました。
今シーズン、トラブルなどもありゴール出来ないレースが続いていましたが、距離のある今回のレースでゴール出来た事はひとまず次に繋がる形になったと思います。次のTOJまでに出来る準備を少しでもしてレースに挑みたいと思います。サポート、応援ありがとうございました。
小林選手:
GW合宿の疲れもうまく抜けて良い状態でレースを迎えることができた。
スタート直後は危ないシーンが何度かあり、上手く前に上がれなかったが、3周目にやっと前で門田選手と合流できた。門田選手の合図で4周目に入るところでできた逃げに乗ることができた。しばらく4人で回していたところ、後ろからマンセボ選手ほか数名が合流し7名に。マンセボ選手の牽きで登りのペースが上がり、周回を重ねる毎に回れない人が出始める。じわじわ脚を使いながら周回を重ねた。13周目の登りでマンセボ選手がペースを上げたのに付ききれずに逃げ集団からドロップ。
今思いつく反省点は3つ。1つ目は補給が十分でなかったこと。逃げているときに監督からエネルギー補給をするように言われたが、ペースが速くてケーキを1個とボトル1本を飲むので精一杯だった。普段から練習で走りながら補給する練習をやっていきたい。2つ目はペースが上がった時に集団の最後尾に位置取ってしまったこと。周回賞の周回だったのでペースが上がることは事前に予測できたはず。キツイ時でも視野を広げて周りの選手の考えていることを常に考えられるようにしていきたい。3つ目は普段踏まない思いギアを踏んでしまったこと。自分ではそれほど重いギアを踏んでいたつもりはなかったが、客観的には重いギアを踏んでいたらしい。調子が良くて踏みたくなったのか、ギアを踏むマンセボ選手の走りに影響を受けたことが原因だと思う。何れにせよ普段しないことをレースでやるのは良くない。今後ダンシングは軽めのギアを意識したい。
今回は逃げに乗って、JPTを走るようになってから初めてレースの展開に絡むことができた。関係者の皆さんにも評価していただけて良かった。でもマンセボ選手と2人になるまでは我慢したかった。次は最後まで行きます。
門田選手:
目標は優勝とチームでの連携。序盤からのアタック合戦でチームメイトの小林選手を含む4人の逃げができる。直後もレースは落ち着かず、4人程の追走が行った結果、7人の先頭集団ができた。そこからしばらくレースは落ち着く。徐々に逃げ集団がバラけたこともあり、残り30km付近で逃げ集団を吸収。そこからは再びアタック合戦になる。
残り1周に入る手前のバックストレートで数人が抜け出していたのでブリッジ。結果的にこれが勝ち逃げになった。あまり上手くローテーションが回らず、みんな脚にきてる感じだった。リフト坂はマリノ選手(マトリックスパワータグ)がペースアップ。登り切りでペースが緩んだのでアタックを仕掛けるも不発に終わる。心臓破りでもマリノ選手がペースアップ。ここでも抜け出したかったが、自分の脚が予想以上に動かなかった。登り切りで後ろからブリヂストンの選手2人とマンセボ選手が追いついてくる。
そのままの状態で残り1km。バックストレートでマンセボ選手がタイミングで抜け出すと、そこにJCFの西本選手、そして自分の順番で追う。西本が中切れし、マンセボ選手が少し先行した状況で、残りの力とゴールまでの距離感がギリギリで中途半端な形で追ってしまった。結果的に後ろの他の選手たちを引き連れる形でスプリントが始まり、しっかりとしたスプリントも出来ずに5位でゴール。
レース前半から中盤まではチームでまとまって動け、当初の作戦通りにレースが進んだ点は良かった。最後の駆け引きでは自分の中で迷いがあり、明確なプランがないまま走ってしまった点は改善点。心臓破りで一発のアタックができれば逃げ集団がバラバラになったと思うので、あそこで動けていたらまた展開は違ったはず。自分の弱点としてキツい状況からの一発がない、そこはもっと強くしなければいけない。
監督をはじめサポートありがとうございました。TOJでは表彰台の1番高いところに上がれるように頑張ります!!
宮澤監督から
小林は門田と一緒に動けたのは良かった。小林が逃げ集団に乗って、門田が集団に残ったのも後々の展開を考えると良い判断だったと思う。データを見て次のレースに繋げる努力をしっかり考えて実践しよう。また、逃げ集団の中で牽かない選手がいても、無視して回れたの点も評価できる。
小畑は上手くポイントを見つけてまとめながら話しながら走っている様子でGood Job。ただ、緩んでいる時に重いギアを使っているのはちょっと目についた。才田は雨のレースなので仕方がない部分もあるが、前回大会と同じく皆の脚が無くなった展開だっただけに勿体ないレースだった。門田は落ち着いて周回を重ね、脚の使い方も考えながら走っているように見えた。後半の勝負所では、思い切った動きを1発だけで決めようとせず、数回に分けてジャブを打ったらもっと自分の展開に持ち込めやすかったと思う。
小林 +¥25,000
門田 +¥15,000
小畑 +¥6,000
才田 -¥3,000
Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.