17OCT.2021@第1回JBCFかすみがうらロードレース, JPT #19
第1回JBCFかすみがうらロードレース
– 茨城県かすみがうら市/坂・田伏特設コース –
4.8km/22周回 105.6km
1位 入部 正太朗(弱虫ペダル サイクリングチーム) 2:28:47 ave42.58km
2位 山本 哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +00:06
3位 平井 光介(EQADS) +00:34
4位 小森 亮平(マトリックスパワータグ) +01:05
5位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) +01:23
6位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +01:24
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DNF 世古 眞太郎(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 小林 弘幸(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 小畑 郁(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team)
初開催となったかすみがうらRd.の第2戦は「第1回JBCFかすみがうらロードレース」。Jプロツアー第19戦として茨城県かすみがうら市の霞ヶ浦湖畔に設定された全長4.8kmの周回コースで開催された。事実上、2021年Jプロツアーの最終戦となったこのレース、LEOMO Bellmare Racing Teamからは国内組のフルメンバとなる才田・小畑・小林・世古選手の4選手が出場した。
コースは前日のTTコースで用いられた霞ヶ浦湖畔の吹きさらし区間に、近隣の住宅街を通り抜ける区間、そしてフィニッシュ直前に設定されたパンチの効いた短い登り区間と、ベルギーやオランダのクラシック・レースを思わせるレイアウトとなっている。
2日目は強い雨と風のレース。午前中の土砂降り模様はおさまったものの、雨風が残るスタートラインには、レインウェアを羽織った選手達が集まった。レースは序盤に4名の逃げ集団が発生。逃げに強い入部選手(弱虫ペダルサイクリングチーム)を筆頭に、山本選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)と平井選手(EQADS)の若手、そしてこれまた逃げに乗る場面の多い小森選手(マトリックスパワータグ)の4名が順調に逃げ続け、レース終盤に入っていく。集団から追走の動きはあったものの、逃げ切りが確定的な展開になると、残り2周回で逃げ集団から入部選手がアタック。これに追随した山本選手の2名に勝負の行方が絞られた。最終周回、最後の登り区間で山本選手を振り切った入部選手が先頭でフィニッシュラインを走り抜けて優勝を飾った。
序盤に4名を逃してしまったLEOMO Bellamre Racing Teamはメイン集団での展開となる。集団の先頭付近で周回を重ねたいところだが、狭い道路で位置取りが難しい上に、急減速・急加速が要求されるクリテリウム模様のコーナーに苦しめられる。さらに湖畔の区間では風で集団も分裂し、中切れを埋めながらの展開に苦しめられた。粘る選手達だったが、全員がDNFという結果でレースを終えることとなった。
PHOTO REPORT
2周目に飛び出しを図る逃げ集団。結果的にこの動きが勝負を決めることとなった。
LEOMO Bellamre Racing Teamはメイン集団での展開に。
チーム内で最後の1名となった世古選手だったが、集団から千切れた後は力尽きてしまった。
RIDERS REPORT
才田選手:
基本的に道の狭い厳しいコースで雨風も強い低温。スタート前から気持ちが耐えられず第一コーナーに集団で入る勇気を持てずに2周でDNF。
外から見ていると強さを試される良いコースとレースだった。全日本前の週末がほぼオフになってしまったが、できる限り調整して最終戦に臨みたい。
小林選手:
雨で道が狭いので世古選手と前に位置取って前々の展開を意識した。スタート前から雨が降って寒かったので、前回の群馬のように寒さでレースを降りることの無いようにできる限り着込む。アップもじっくりとスタートギリギリまでおこなって、スタートラインへ。
下り区間では毎回前に上がっていたが、先頭付近を逃げている4チームが固めていて割り込めずその後ろまでしか上がれなかったため、その後の横風区間には集団中程のポジションで入ることになりずっときつかった。
湖畔は追い風で一列棒状になって最後の右コーナーで緩んだところをイン側から数人抜くのが精一杯だった。
狭い登り区間は脚を温存するためにポジションを落としながら登ったのだが、下がり過ぎてスタートゴール後のコーナー立ち上がりでかなり後ろになってしまい結局脚を使う羽目になった。今回のコースでは立ち上がりが苦手な自分は登りでポジションを維持してコーナーに前で入ることを優先したほうが良かったかもしれない。
全日本の広島では立ち上がりのきついところは少ないが、最終コーナーではポジションがかなり重要になってくるので下りで前に上がって脚が削られないようにしたい。
気温が低い上に風の強いコンディションだったが前回の群馬の反省を活かした寒さ対策のおかげで寒さは気にならなかった。ただ、レッグウォーマーの締付けが気になったので今後はできる限りつけないで走りたい。
世古選手:
逃げに乗ろうと考えていましたが、位置取り的に最初に出来た「乗らなければならない」逃げに気づけず、気づいた時にはかなり離れていて乗り遅れてしまいました。逃げに乗っていればもっと楽な走りだったと思います。完走もできたかもしれません。
逃げに乗り遅れてからはメイン集団でのレースになりました。計画通り、登り区間は堤防から駐車場に入る右コーナーで他の選手が減速してる間に一気に前に上がって登りました。始めは一緒になってガシガシ登ってしまってましたが、2周目以降はパワーを抑え、登り始めは前方で入って登り終わりには集団のやや後方で合流して次に登りを迎えるまでに前方に位置取るという動作ができるようになりました。周りの選手の動きは登り始めは凄い勢いでガシガシ登り、半分くらいからみんなゆっくりになってという動作だったので、後ろにいると本当にガシガシ踏まないと脚の消耗を加速する原因になりかねないなと思いました。
ゴールライン越えて最初の右コーナーで補給場所越えて下ってクランクコーナーを迎える場所で、右コーナー前は一気に減速してコーナー出口で加速して下り区間まで踏んで行きますが、下り終わりでは脚を止めて速度が必ず緩むので、無理に中切れしても追いかける必要は無いと思いました。下りでエアロフォームをとって下って一瞬踏めばすぐに追いつけました。
今回のレースは雨で路面状況・視界も悪く、コーナーは必ずといってもいいくらいほぼ停車するくらいまで減速してから一気に加速するという動作だったので、コーナーに入る際は中途半端に前にいたりすると加速時に返って脚を消耗する原因になりました。対策は1番先頭でコーナーを曲がるか、事前に前と大きく車間を開けてコーナーを曲がる方が脚への負担は少なかったと思います。自分はコーナー前は車間を開けてそのままの勢いでコーナー曲がってある程度速度が出たまま加速しようとしましたが、何回も前に割り込まれて詰まって結局減速して加速で脚を消耗してしまいました。特に堤防までの区間と堤防に入るコーナーは、前が詰まるとかなり脚を消耗し、中切れしてしまうと追いつくのに更に脚を消耗するのでもう少し改善すべきところだと思いました。
DNFになる5周程前、巡行はできるけどコーナー後の加速に追いつけないという事態が発生しました。自分のダッシュ力・インターバル力不足という原因もあると思います。特に堤防入るコーナーで加速が遅れ、堤防から駐車場に入るコーナーまで毎回1人旅で集団を追いかけて、駐車場コーナーから登り始めで集団に追いつくという動作で、なんとか集団復帰しては離れてというのを繰り返してました。緊急策として集団に追いついて一気に前に出る動作もしましたが、結局堤防で中切れから千切れ、また一人旅で集団復帰の動作をしていました。
今回も南魚沼に継いで本当に逃げに乗るべきレースで、集団内に残ってしまったとしても、もっと効率的な省エネな走りが出来れば良かっと思います。
DNFの最後の方は絶対勝負に絡めない状況でしたが、観客の方々がそんな状態でも大きな声で悪天候の中の自分に応援してくださって、DNFしてたら申し訳ない気持ちになります。本当に次こそもっと頑張っていい走りをするというモチベーションになりました。
次は絶対逃げにも挑戦したいので頑張ります。
Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.