第2回JBCFまえばし赤城山ヒルクライム JPT #18
第2回JBCFまえばし赤城山ヒルクライム
– 群馬県前橋市 –
21.5km
1位 ホセ ビセンテ (マトリックスパワータグ) 0:56:31 av22.82km
2位 田窪 賢次 (マトリックスパワータグ) +00:39
3位 米谷 隆志 (LEOMO Bellmare) +00:51
4位 湊 諒 (シマノレーシング) +01:01
5位 吉岡 直哉 (那須ブラーゼン) +01:17
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15位 才田 直人 (LEOMO Bellmare) +02:31
16位 横塚 浩平 (LEOMO Bellmare) +03:04
52位 林 祐作 (LEOMO Bellmare) +09:44
58位 古田 潤 (LEOMO Bellmare) +11:34
82位 森崎 英登 (LEOMO Bellmare) +18:51
レース展開
チーム広報班は頂上に5時過ぎに到着。天候は晴れで無風。だが気温が10度を大きく下回る朝焼けの中、登って来る選手達を待ち受ける。レースは定刻通り6時55分にスタート。
スタートして1kmで才田・米谷・横塚・林が合流。マトリックスがコントロールする序盤、LEOMO Bellmareチームは才田の位置取りによって那須ブラーゼンの後方を確保してまとまってこなす。
米谷は前日の疲労もほぼ無く、体の感覚も悪くないため、狙いを表彰台に定める。マークする選手をマトリックスのホセ選手・田窪選手、那須ブラーゼンの吉岡選手、宇都宮ブリッツェンの飯野選手に絞り、10km過ぎまでの緩斜面をなるべく楽にこなし、マークする選手のすぐ近くで登りに入りつつ、それ以降は誰かが飛び出したら牽制せず踏んで行く作戦で走り始める。
レースはマトリックス佐野選手が先頭に上がった辺りからペースが上がり始める。佐野選手は先週の秋吉台ロードレース、前日のクリテリウムと強烈な牽きを見せており、ここで遅れることはすなわち表彰台へのチャンスを失うことになる。シマノやブリッツェンの選手が離れていく中、米谷は集団の10番手程をキープし、吉岡選手らも視界に捉えつつ次の動きを見据える。才田と横塚と林は集団内でペースアップに耐え続けるが、古田と森崎はジリジリと遅れてしまう。
レースは残り8-9km地点で大きく動いた!!
マトリックスのホセ選手が強烈なアタック。他の選手は反応できずすぐに差が開く。一拍おいて那須ブラーゼン吉岡選手が追走開始。米谷は即座に反応して追いつくが、ここで才田・横塚・林の3選手はペースに耐えきれず遅れてしまった。吉岡選手と米谷の追走には、その後マトリックス田窪選手とシマノ湊選手が合流。4名の追走集団となる。
追走集団内。米谷がしばらく牽き続けて吉岡選手に変わるが、ペースが落ちるためすぐに先頭へ出直す。湊選手はさらにきつそうで前には一切出てこない状況。田窪選手は余裕がありそうだったが、吉岡選手と湊選手の2人は踏めば振り切れると感じ、米谷ひとりでペースを作りつつホセ選手を追う展開となる。
残り5km地点。先行するホセ選手との差は30秒程でぎりぎり見える位置にいたが、その後ずるずると離される。
残り4km地点。吉岡選手が本格的に余裕を失っているように見えたところで米谷がアタック。予想通り吉岡選手と湊選手の2人を振り切ることが出来たが田窪選手は離すことが出来ない。
残り2km地点を過ぎ、田窪選手がアタック。それまでほとんど先頭を牽き続けた米谷は、残る脚も少なく、田窪選手に追いつくことができない。その後は後続に追いつかれないようゴールまで踏み切り、Jプロツアー初の表彰台、3位でゴールした。
大村監督代行から
ヒルクライムは才田・米谷・横塚の表彰台&トップテン入りが目標。古田・森崎・林には自分の今の力を出し切る事を指示。レースはマトリックスがコントロール。LEOMO Bellmare勢も10番手前後でセオリー通りの位置で走っている。8キロ地点でマトリックスから発射されたホセが単独アタック。ホセ後方に米谷、吉岡、田窪、湊、等の5名くらい追走集団でさらに後ろに同じようなパックのイメージ。ホセのアタック直後、吉岡が追う姿が目立つその後米谷が積極的に追う立場になった。積極的に追って3位に入った米谷は評価出来る。才田もいつもコンディションなら表彰台が固いレースだったのが残念。横塚もクライマーとは言えない選手が一桁にいるので合格点とは言えない。古田・森崎・林に関しても最終的なステップに行きたいのであれば今回のメンバーだったら一桁に入る事を目標にしてほしい。米谷はこのくらいの登坂力は残しつつ、パンプアップしてパンチャーとしても成長する事に期待したい。
宮澤監督から
ほぼタイムトライアル的な要素が強いヒルクライムだが、マトリックスのレース構成はその中で揺さぶりをかけて行く攻め方が特徴で、そこについて行くも行かないも選手に任せている。
今年に入って不調が続いていた米谷選手も復調したというよりは、変化の年にどう変化させられたら良いかわからなかった中での不調だった。
9位が今までの最高位だったが、今回他の選手に主導権を握らせるような消極的な走りではなく、自分でレースを組み立てる強さを展開してくれた事こそが評価に値する。その中での3位はあっぱれ。
才田との連携ができれば今後のチームの柱になる強い1歩を踏み出してくれた。
才田、横塚は今後の連携に期待する。
才田 0
横塚 0
米谷 30,000+50,000(チーム3位表彰台ボーナス)
古田 0
森崎 0
林 0
PHOTO REPORT
残り1km地点付近、田窪選手を追いつつ後続から逃げる米谷選手。
今回は少し悔しい結果となった15位才田選手。ただ撮影班的には今回のベストショット…
小集団から抜け出しペースを保って登ったという林選手。チーム4番手で上がってきた。
前日のクリテリウムで脚を攣ってしまい、最後までペースが上がらなかった森崎選手。
表彰式までの間、近くのパン屋さんのサンドイッチに舌鼓を打つ米谷選手と才田選手。米谷選手が3位に入ったと聞いてパン屋さんがラスクとドーナツをプレゼントしてくれたそうです…が、才田さん、ほっぺにソース付いてますよーーー。
表彰後、シクロワイアード加藤カメラマンの取材を受ける米谷選手。
Text: Kensaku SAKAI(FABtroni+camera), Yutaka OMURA and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI(FABtroni+camera)