01JUL.2018@第1回JBCF広島クリテリウム, JPT #12

HIROSHIMA2-3

第1回JBCF広島クリテリウム
– 広島県広島市⻄区商工センター内特設コース –
1.7㎞/30周 51.0km


 

1位 窪木 一茂 (チームブリヂストンサイクリング) 01:22:26  av37.11km
2位 中島 康晴 (KINAN Cycling Team) +00:00
3位 黒枝 咲哉 (シマノレーシング) +00:00
4位 大久保 陣 (チームブリヂストンサイクリング) +00:00
5位 横山 航太 (シマノレーシング) +00:00

43位 小嶋 渓円 (LEOMO Bellmare Racing Team) +01:59
47位 才田 直人 (LEOMO Bellmare Racing Team) +02:15
DNF 米谷 隆志 (LEOMO Bellmare Racing Team)

 


 

例年は広島中央森林公園コースでの2連戦となるJプロツアー広島大会だったが、今年から2日目の日曜日は会場を広島市内へ移しての開催となった。広島市西部の埋立地にある商工センターで開催された第1回広島クリテリウムは、天気も回復して蒸し暑い中でのレース。コース形状は那須クリテリウムと同じT字型で、3つの180度コーナーと2つの90度コーナーで構成される。那須と同様にコーナーの度にインターバルがかかり、集団前方に位置していないと苦しいだけの展開になることは容易に予想された。

 

蒸し蒸しする湿度だけでなく強烈な日差しも降り注ぎ始めた12時55分、1周1.7kmのコースを30周する合計51kmのクリテリウムレースがスタート。序盤は才田・米谷・小嶋の3選手ともにメイン集団内で周回を重ねていく。しかし、体調不良、落車の影響、コース形状からくるダメージがじわじわと選手に襲いかかり、米谷選手と小嶋選手はレース中盤でメイン集団からこぼれ落ちてしまった。
一方、最近まったくまともなレースが出来ておらず、もう引退かなと漏らす事もあった才田選手。この日は結果はともかく「レースをやること」を心に誓いスタートして行く。その誓い通り、レース序盤から中盤にかけて積極的に動く才田選手。何度も集団の前方に上がり、逃げ集団を生み出す動きも見せていた。そんな才田選手だったが、レース終盤の最終コーナーで機材トラブルで落車。後輪のタイヤが剥がれてしまった所に遅れていた米谷選手が現れ、米谷選手の後輪を才田選手に渡す。ここで米谷選手はリタイヤとなる。
結局、前日のDNFから今日の完走を絶対条件として粘り続けた小嶋選手が43位、落車から復帰した才田選手もなんとか47位で完走した。

 

小嶋選手レポート:
スタートは20番手付近。ホームストレートで上手く集団前方に上がれたが、同時にペースも上がり集団内に埋もれてしまった。15周を消化したあたりでペースが緩んだので再度ポジションをあげたが、ホームストレートの第1コーナーの立ち上がりで少しずつ後ろに埋もれてしまう。そこからは才田選手の後ろに位置取りしてやり過ごしたが、コーナーの立ち上がりのインターバルが徐々に辛くなってしまい、残り7周回でメイン集団から切れてしまった。そのまま切れた3名と一緒に回しながらゴールをした。
このレースでは短時間のインターバルが圧倒的に弱いと感じた。練習で30秒程度のインターバルをしっかりと練習をしなければならないと感じた。前日のロードレースでは完走すら出来なかったので、このクリテは最低限完走すると心に決めていた。千切れたあとも諦めずに走れたところが唯一の良かった点。次回の石川ではしっかりとチームの為に走れるようコンディションを合わせてのぞみたい。

 

米谷選手レポート:
ロードレースで雨水を飲んだためか前日の夜からお腹の調子が悪く、少し吐き気があった。朝には吐き気は治まったが、体調は良くなかった。
那須クリテリウムに近いコース設定なので厳しいレースになることが予想でき、集団のなるべく前でレースをこなして終盤に備えようと考えてスタート。集団前よりで2周目に入ってすぐ、ホームストレートの路面の段差で自分の何人か前の選手が落車し、すぐに減速したが止まり切れずに転び、後ろからも追突される。自分はほぼ止まれていたためカラダ・機材ともにダメージはほぼなく、1周のニュートラルののちにレースに復帰した。
この日もUターンを上手くこなせずに番手を落とし、風を受けてでも上がろうとしたが体調からか体に力が入らず、これを繰り返すうちに脚を削られてしまった。逃げが出来て集団が落ち着いているうちは耐えられたが、追走が始まると苦しくなり残り9周回付近でメイン集団から切れてしまった。
その後、単独でペースを刻んで何周か走っていたところ、最終コーナーで才田選手が落車し後輪のタイヤが剥がれていた。自分はすでに切れていたため、自分の後輪を才田選手に渡してリタイアした。
2周目に落車してからリズムをつかめず、集団前方のストレスなく走れる位置に入れなかった。Uターンごとに番手を落とし、このままではじり貧だと分かっていても落車の多さから思い切って番手を上げられず、集団に振り回された。
土曜のレース後に体調を崩したのも問題だった。きつい練習の後に腹痛と吐き気を起こすことはよくあったが、2Daysの1日目で起こしたのは初めてだった。
集団内の自分の少し前で起こった落車に冷静に対応できたのは良かった。十分減速できたので大した怪我をせずに済んだ。
落車した才田選手にすぐにホイールを渡せたのも良かった点だと言えると思う。すでに切れていた自分より、才田選手に復帰してもらう方がチームとしての結果に繋がりやすかったと思う。
那須、広島と調子は良いはずなのにかみ合わず結果に繋がらない。石川は相性のいいコースなので積極的に走りたい。

 

才田選手レポート:
結果は考えず、最近できていない「レースをやること」を意識。うまく流れに乗ることができて何度か集団から抜け出したり積極的な走りをすることができた。レースの先頭を走る場面が久々に作れたことが良かった。しかし、終盤にタイヤがはがれることで落車して多くの選手に迷惑をかけた。機材面に関しては次戦までにしっかり対処したい。巻き込んでしまった方、すみませんでした。今回のレースでの展開の感覚を忘れずに今後のレースでは結果を出していくことを意識したい。

 


 

宮澤監督から
 
道幅が広い事もあり、才田が前で展開できるようになり、これを繰り返して行くしかないだろう。タイヤ問題は早急に解決する。

 

才田 (算定中)
米谷 (算定中)
小嶋 (算定中)
岩瀬 (不参加)

 


 

PHOTO REPORT

 

昨日の悪天候から一転、強い日差しと蒸し暑さの中で開催された広島クリテリウム。
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90度コーナーをクリアしていく3選手。
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タイミング・タイミングでチームでまとまって動く。3人が1つのフレームに入ることは稀だが、これもクリテリウムならではの風景。
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この日の才田選手はこれまでとまるで別人のよう。集団の前々で展開し、逃げを作るシーンを幾度となく見せた。
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20周回目付近でメイン集団から遅れ始めた米谷選手。体調がすぐれない中でこの後も単独で粘ったが、機材トラブルで落車し後輪を壊した才田選手にホイールを渡してレースから降りた。これもチームワーク、ロードレース。
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メイン集団に食らいつく小嶋選手。この後でメイン集団から遅れてしまうが、小集団でまとまって完走を目指した。
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米谷選手からホイールを譲り受け、ニュートラルで集団に戻る才田選手。積極的に動けていたところに不運が襲った。
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レース後の選手たち。結局粘り続けた小嶋選手が43位、落車後にレース復帰した才田選手は47位でフィニッシュした。落車の傷が痛々しい才田選手。米谷選手は今日も笑顔だ。
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Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera