07-08SEP.2019@群馬CSC交流戦9月大会, JPT #15-16

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群馬CSC交流戦9月大会
– 群馬県みなかみ町/群馬サイクルスポーツセンター –
 


 

Day-1: 6km/13周回 78km
1位 谷 順成(ヴィクトワール広島) 1:55:40 ave40.45km
2位 オールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ) +00:03
3位 近谷 涼(チームブリヂストンサイクリング) +00:03
4位 橋本英也(チームブリヂストンサイクリング) +00:03
5位 阿部航大(ホンダ栃木) +00:03
6位 野口悠真(FIETS GROEN 日本ロボティクス) +00:04

19位 岩瀬 照(LEOMO Bellmare Racing Team) +00:05
24位 岸 崇仁(LEOMO Bellmare Racing Team) +00:36
40位 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team) +03:00
DNF 中川 由人(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 米谷 隆志(LEOMO Bellmare Racing Team)

 


 

Day-2: 6km/25周回 150km(78kmに短縮)
1位 オールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ) 1:53:42 ave40.45km
2位 中里 仁(Rapha Cycling Club) +00:24
3位 紺野元汰(イナーメ信濃山形) +00:24
4位 小森亮平(マトリックスパワータグ) +00:34
5位 小山智也(イナーメ信濃山形) +00:34
6位 石原悠希(Honda栃木) +00:34

28位 中川 由人(LEOMO Bellmare Racing Team) +01:44
69位 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team) +02:35
73位 米谷 隆志(LEOMO Bellmare Racing Team) +04:20
DNF 岸 崇仁(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 岩瀬 照(LEOMO Bellmare Racing Team)


 

9月7日から8日の2日間に渡り、群馬サイクルスポーツセンターで群馬CSC交流戦9月大会が開催された。今季から導入された「交流戦」は、JBCFの選手強化の一環として開催されており、Jエリートツアーの最上位クラスタであるE1の所属選手がJプロツアーのレースを走る事が出来る仕組みとなっている。LEOMO Bellmare Racing Teamからは才田・岸・米谷・岩瀬・中川の5名が出場。有力チームが少ない中で積極的なレースを見せた。

 

初日に開催されたDay-1のレースは13周回78kmの短距離レース。チームブリヂストンサイクリングとマトリックスパワータグの強豪勢がメイン集団にとどまる動きを見せる一方、LEOMO Bellmare Racing Teamは4周目に米谷選手、6周目に才田選手、9周目に岸選手が飛び出していく。すべての逃げは吸収されたが、残り3周となる11周目には才田選手が再びアタックし、メイン集団から約50秒差を付けての独走に入る。しかし最終周回に入る直前にキャッチされ、最後の心臓破りの坂で集団は1つにまとまった。ここで集団が緩んだ一瞬の隙きを突いた谷順成(ヴィクトワール広島)が1人逃げに入り、お見合い状態になった集団に捕まることなく、逃げ切り優勝となった。
チームは岩瀬・岸・才田の3選手が完走し、中川選手と米谷選手はDNFとなった。米谷選手は自らの逃げが吸収された直後、次の動きに乗ろうと動いている中で横を走る選手と絡んで落車。傷が深く、腰も打っていたためにそのままレースを降りることにした。

 

翌日のDay-2は25周回150kmのレースが予定されていたが、台風15号の影響で前日と同じ78kmに短縮されて開催された。前日のレースとは一転、この日はチームブリヂストンサイクリングとマトリックスパワータグが序盤から逃げを作る動きを見せた。レースの行方を左右する動きが出たのは6周目。小森亮平、佐野淳哉、オールイス・アルベルト・アウラールのマトリックスパワータグ勢に加え、橋本英也と黒枝士揮のチームブリヂストンサイクリング勢を含む13名の強力なメンバが逃げ始める。先頭集団には米谷選手も入り、才田選手が追走集団で前を追う展開となるが、才田選手の追走集団は10周目で吸収された。この後、先頭集団はそのまま逃げ続け、先頭集団からオールイスを含む3名が先行。その中から単独で飛び出したオールイスが優勝した。
先頭集団に入った米谷選手だったが、レース終盤に前日の落車の影響が出始める、11周目の心臓破りの坂で脚が完全に攣って先頭集団から脱落してしまった。一方、メイン集団に残った才田選手と中川選手は最終周回に合流、中川選手のスプリントに向けた動きを図る。スプリントは上手く前に出る事が出来なかったが、2人は完走でレースを終了。岸選手と岩瀬選手はDNFとなった。

 
 

PHOTO REPORT


 

Day−1: 久しぶりに全員が揃ったLEOMO Bellmare Racing Teamだったが、才田選手はお約束のお散歩へ。
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Day−1: 序盤から集団前方で動く岸選手は9周目に単独で飛び出して中間スプリント賞を獲得。
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Day−1: この日の最初の逃げを生み出した、4周目の米谷選手の単独アタック。
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Day−1: 岩瀬選手もしっかりと集団内でレースを進めていった。
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Day−1: トラブルでレースを降りた中川選手だが、チームメイトの活躍を見てキモチに火がついた模様。
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Day−1: 落車でレースを降りた米谷選手、右半身の擦過傷が痛々しい。
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Day−2: この日も自ら展開を作る動きを見せた岸選手、勝ち逃げ集団への合流に力を使い果たしてしまった。
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Day−2: 集団前方で動き、逃げ集団にも乗った岩瀬選手だったが、痛恨のパンクでDNF。次戦以降に期待が持てる積極性を見せてくれた。
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Day−2: この日も当然のように勝ち逃げ集団に乗った米谷選手。
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Day−2: 追走集団を牽く才田選手。「盛大な芋掘りをやってしまった」と語る通り、先頭集団との15秒差を埋めることが出来なかった。
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Day−2: レース終盤までメイン集団で粘り、最後は才田選手とスプリントに向けた動きを見せた中川選手。
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RIDERS REPORT


 

才田選手:
Day-1。チームで前々で動いていて良い展開だった。ただ同調してくれる他のチームが少なく、LEOMOの単独逃げが多かった。岸が単独で逃げている時に集団を壊すような動きをするチームは無さそうだと判断。集団が油断してタイム差を開かせてくれ、かつフィニッシュまで逃げ切れるチャンスがあると考えたタイミングで逃げを打った。50秒差まで開いたが、集団が差を詰めてくると同時に自分は逆に垂れ始めてしまった。ちょっと前がかり過ぎる走りになってしまったが、集団との追いかけっこは楽しめたし、敢闘賞で表彰台に登れたし、次につながるレースになった。
Day-2。2日目も逃げが出来るタイミングで米谷と岸が先頭集団に入り、自分も追走集団に入って良い展開。前に2人いるのと追走メンバに昨日の表彰台が2人含まれていたので集団に引き戻すことを考えてローテはパス。ここで岸がドロップしてしまい、先頭集団には手負いの米谷1人となる。そこで自分も前に追いつく動きに切り替えるが、15秒から20秒が縮まらずに周回を重ね、力尽きて集団に戻る。最後は中川君と一緒にスプリントに向けた動きにトライしたが上手く行かず。心臓破りの坂で中川君を待ちながら、バックストレートをフルに使って前へ連れて行く選択肢もあったかもしれない。2日間を通して、チームとしても個人としても良く動けたレースだった。この感覚で残りのレースでは結果を出したい。

 

岸選手:
Day-1のオーダーは表彰台。レース間隔が1ヶ月以上開き、レース強度をトレーニングで入れるのは厳しい部分もあったので少し不安を持ちながらスタート。強豪チームが不在だった事から自分から展開していく。いつも通り体は徐々に動き出し、ポイント賞周回やチームメイトが入ってない動きにはチェックして周回こなす。最後のポイント賞周回で動いたが、誰も付いて来ず、そのまま一人でポイント賞を取ってフィニッシュに備えた。終盤に才田選手が単独で先行したため、BSとマトリックスの後ろで待機。本格的なアタック合戦になり、常に先頭から3番手で全てをチェックしたが、最後の心臓破りで動き過ぎた代償が出て集団から千切れた。
表彰台だけを意識した走りをすれば良かったのかもしれないが、自分から展開を作る事を目標に動いたため、表彰台に上がる事が出来なかった。ただ単に弱い。
Day-2。1日目と同じ距離に変更。メンバーもE1のトップ選手が加わりスタートからハードに集団が動く。自分も前々で岩瀬と共に指示を出しながら展開。途中かなりの人数と米谷と自分で集団から抜け出すも同調出来ずに集団に戻る。レースも半分に差し掛かった周回で有力選手が集団から抜け出したが、その前に脚を使っていてたため動けず。完全に逃げが決まっていたので心臓破りで動こうとしたタイミングで米谷が1人を連れて前を追っていた。自分は一呼吸おいて8割程度の力で追い、中里選手と米谷と合流して3人で全開ローテ。これが鬼のようにキツく、先頭集団には追い付いたが心拍が回復せずオールアウト状態に。その後は1周も持たずにレースを降りた。
後半戦の自分が最も集中して望まなければいけなかったレース。空回りしてしまい、ただ脚を使っただけの情けないレース結果となった。2日間を通して内容こそ悪くはなかったと思うが、肝心な時の判断と脚が無かった。一度切り替え、コース的には我慢になりそうな南魚沼だが、展開に加わる走りをする。

 

米谷選手:
後半戦の初戦になるレース。調子が悪くないのは練習で確認していたし、終盤まで集団にいてもチャンスは少ないと感じていたので、積極的に展開して前に有力なグループを作り、そこで勝負することを目標にした。翌週以降に得意なコースが続くこともあり、怪我はしたくなかった。宮澤監督からは、オールイス選手にあまり動きがなければオールイス選手より先に動いた方が良いと指示を受けた。
結果としては落車DNF。行きの車内で、調子は良いから凡ミスにだけは気をつけようという話をしていたのに、まさにそれをしてしまった。自分のミスでの落車で、誰も巻き込まなかったのは幸いだった。ただ、落車までは余裕をもってよく動けていて、夏のトレーニングが上手く積めたことは確認できた。
日曜日、出走するかどうか迷ったが、宮澤監督から「駄目だったらすぐに降りてもいいからとりあえず走ってみろ」という助言もあり、考えすぎても仕方がないのでまずはスタート。嫌な痛みを少しでも感じたら序盤で止めることにした。
Day-1の様子から、BSとマトリックスが今日は積極的に動いてくると予想。自分の体に問題がなければ、昨日と同じく前々で動き、マトリックスなどが作る展開に乗ることを目標にした。
レースでは勝ち逃げ集団となった先頭集団に入ったが、終盤に脚が攣りはじめて集団から脱落。落車翌日で体が十分に動かなかったこともあるが、特に水分の補給は足りなかったことが足が攣る原因になったかもしれない。ゴールまでに2本は飲みきったが、気温を考えればもっと取るべきだったと思う。ただ、調子自体は良く、またレースを良く見て勝ち逃げに乗れたことは良かったと思う。パラパラと逃げが行った時に動かなかったのはチームメイトの考えを読めずに起きた判断ミスだったが、その後に自分の動きを起点として追走を作り、勝負に残れたのは来週以降に繋がると思う。

 

岩瀬選手:
Day-1はチームとして動けたレースになった。自分としては、レース中にチーム内で上手くコミュニケーションが予定取れた点。逃げにも乗り、チームメイトの動きを考えながら走れた点は良かった。ただ、8月の練習で落車してから下りに恐怖感を感じ、集団内の位置取りでロスをした点は改善したい。レースの最後は、先頭5番手付近で最終コーナーに入ったが、右側の選手が落車した影響で集団に埋もれて19位フィニッシュとなった。スプリント時に心拍が上がり切ってしまい、思い通りにもがくことが出来なかった点も課題。課題は沢山あるが、調子の良さを感じられたレースになった。
Day-2。前日よりも積極的に動き、逃げに乗りたかったのでスタートから前々で展開する事を意識。岸さんが常に良い位置で走っていたので、そこを目標に位置取りした。ペース上がった場面でも余裕があり、冷静に対応する事が出来た。見極めて乗れた逃げは、米谷さんと岸さんを含む10人程の逃げになり、先頭で下ってる途中に段差でリムを打ってパンクしてしまった。前へ急ごう急ごうと焦った気持ちで招いたトラブル。もっと冷静に走れていたらリム打ちする場所を通ることは無かったと思う。1日目よりも調子良く感じていたので悔しかった。
2日間通して常に先頭で展開が見える位置で走れた事、レースを理解してそれに合わせてチャレンジ出来た事など、今後に繋がる走りが出来てモチベーションが上がったレースになった。南魚沼でも展開に乗れる位置で走る事に集中し、積極的な走りが出来るようにレースまで調整していく。

 

中川選手:
Day-1は距離が78kmと短く、有力選手が少ないため、自分にとってもチャンスだと思っていた。ウォーミングアップでは脚が重かったが、レースになれば動くと信じてスタート。レースが始まると調子は悪くない。しかし久しぶりのレースで中々前に上がれない。序盤に岸さんの近くにいた時に岩瀬選手の近くまで上がれと指示されて前に行く。しかし20kmを過ぎた辺りで後輪がスローパンクしているような違和感を感じる。走行しながら確認するがはっきりと分からず、コーナーで転びたくない気持ちが強くなって、止まって確認。しかしパンクはしておらず、ただの勘違いだった。止まってからはペースの上がった集団には追いつけず、あっけなくレースが終わってしまった。降りた後はとても悔しかったが、チームの皆が積極的に動いていて、特に才田さんの1人逃げが格好良く、気持ちに火が付いて明日頑張ろうと切り替えた。
Day-2。台風の影響で前日と同じ78kmになったことは嬉しかった。しかし前日より強い選手が増え、最終日なのでハイペースになることが予想され、腹を括ってレースに挑んだ。スタートして、序盤は岩瀬選手と近くで走ることを意識。できるだけ前々で走りたかったが中々上がれず、序盤は集団真ん中くらいで過ごす。中盤にチームメイトが逃げ、追走に入ってからは集団前方に上がり、イナーメの選手と一緒に少し抑えながら前の方で走る。そのまま終盤に差し掛かるが、ラスト2周の心臓破りでペースが上がった際にキツさを感じた。ラスト1周に入ったところで才田さんの近くへ。自分は心臓破りが結構キツかったため、引き上げてもらうか才田さんに行ってもらうか迷ったが、リフト坂を超えてから才田さんに前に引っ張り上げてもらう。それで集団前方まで上がったが、心臓破りで遅れてしまった。その後の下りでまた少し前に上がるも、集団20番手位からのスプリントで前が詰まって全く上がれずにフィニッシュ。Day-2はもっと上の順位を獲りたかった。そして、今回のレースではチームメイトが積極的に動いていて沢山の刺激をもらえた。シーズン後半戦は自分も積極的なレースをしていきたい。

 
 

宮澤監督から


 

(後日掲載予定)


 
 

PHOTO OF THE DAY:


 

久しぶりに表彰台に上がった才田選手はDay-1の敢闘賞。次は是非優勝で表彰台へ。
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Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.