29AUG.2020@第54回JBCF西日本ロードクラシック広島大会,Day-1, JPT#08

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第54回JBCF西日本ロードクラシック広島大会 Day-1
広島県三原市/広島県中央森林公園サイクリングコース
12.3km/5周回 61.5km
 

1位 山本 大喜(KINAN Cycling Team) 1:30:47 ave40.64km
2位 西村 大輝(宇都宮ブリッツェン) +00:27
3位 山本 元喜(KINAN Cycling Team) +00:27
4位 トマ・ルバ(KINAN Cycling Team) +00:27
5位 阿曽 圭佑(eNShare Racing Team) +00:28
6位 増田 成幸(宇都宮ブリッツェン) +00:28

7位 門田 祐輔(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +00:29
12位 石原 悠希(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +01:44
24位 米谷 隆志(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +01:49
32位 小山 智也(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +02:53
61位 永塩 幸之介(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +08:34
65位 小林 弘幸(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +08:41
68位 小畑 郁(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) +09:01

 
 

RACE REPORT


 

今年のJプロツアーは開幕から東日本でのレースが続いたが、今季の第4ラウンドは西日本の広島に舞台を移し、8月29日(土)から30日(日)の2日間に渡って開催された。広島ラウンドの初日はJプロツアー第8戦となる第54回JBCF西日本ロードクラシック広島大会 Day-1。1周12.3kmの広島県中央森林公園サイクリングコースを5周する全長61.5kmの短距離レースとなった。Hincapie LEOMO Bellmare Racing Teamからは、米谷・小林・永塩・小畑の国内組4選手と、UCIコンチネンタルチーム(Hincapie–Leomo p/b BMC)に所属する石原・小山・門田の3選手が出場。前戦の群馬交流戦では石原選手がJプロツアー初優勝を果たしたが、他の選手の活躍も期待される。

 

この日のテーマは門田選手を中心に主要チームの逃げをチェック。米谷、石原の両選手は門田選手をサポートしつつ、良い逃げには2名以上入れると理想的。小林、永塩、小山の3選手は集団前方で我慢しながら走り、休む所と踏むところを勉強してくる事。レース当日は朝から強い日差しが降り注ぐ。レース開始時刻が15時35分と夕方近くとは言え、熱中症も危惧される高い気温の中でのスタート。レース距離も短いため、出入りの多い厳しいレース展開が予想された。

 

スタート直後。今季はマスドスタートとローリングスタートが混在しており、前日に変更されることも有ったが、選手の一部はどちらでのスタートか分からないまま走り始めた模様。「気がついたらスタートしていた」という状況で、安原選手(マトリックスパワータグ )と武山選手(TeamUKYO)の最初の逃げに気づかず行かせてしまうという後手の展開で序盤が始まった。

 

とはいえ、これまでのレースでそれぞれの経験を積んでいるHincapie LEOMO Bellmare Racing Teamの面々。いつも序盤で遅れがちな永塩選手は、前方でスタートすることを忘れず、決まりはしなかったものの1周目の三段坂では門田選手の指示で追走アタックにトライする。小畑選手は集団後方から上がって来た小林選手をサポートして前方へ連れて上がる動きを見せる。また、米谷・石原・門田・小山選手らは安定した位置取りで集団前方をキープし、チーム全員が集団の前方から中盤でレースを進めていった。

 

ここで小林選手にトラブルが発生する。集団内での走りのコツを掴みかけていた小林選手だったが、集団内のポジションを主張して若干強引にコーナーに入ったところで、他選手のバイクと小林選手のフロントホイールが接触。フロントホイールのスポークが切れてしまい、集団からの離脱を余儀なくされた。

 

この日のレースは5周回と短く、メイン集団の先頭ではアタック合戦が続く。ほどなくして先行していた2名は吸収され、レースは3周目に入った。

 

3周目の三段坂に入ると、門田選手や小山選手を含む数名が先行。そこにメンバを乗せていなかった愛三工業レーシングチームの追走に乗って米谷選手が合流し、続いて石原選手も追いついて来た。チームとしては良い動きだったが、この逃げは長続きせず、メイン集団が迫って来る。

 

4周目、後続が合流するタイミングに合わせるように、今度は増田選手(宇都宮ブリッツェン)、山本大喜選手(KINAN Cycling Team)、阿曽選手(eNShare Racing Team)の3名がカウンターで先行。この動きには誰も対応できなかったが、米谷選手とキンテロ選手(マトリックスパワータグ)が少しペースを上げる形で追走に転じる。下りから登り区間に入ると、キンテロ選手やトマルバ選手(KINAN Cycling Team)が断続的にペースアップ。この動きに米谷選手はオールアウトしてしまうが、控えていた門田選手が単独で飛び出し、前を行く3名を追う。

 

単独で追う門田選手に対し、メイン集団から山本元喜選手(KINAN Cycling Team)と大前選手(愛三工業レーシングチーム)がブリッジをかける。これを見ていた米谷選手だったが、直前のオールアウト状態から回復出来ておらず、集団待機となってしまう。この一連の動きでメイン集団はペースダウン。三段坂で小石選手(TeamUKYO)がアタックするも、米谷選手のマークで踏み止め、その後は追走を作る動きが無くなった。逃げ集団とメイン集団との差も1分以上に広がり、勝負の行方は逃げ集団に託された。

 

一方の門田選手。後ろから来た山本元喜選手と大前選手と合流して追走集団を形成。この3名で先頭集団を追うが、逃げに大喜選手が入っているため元喜選手はローテーションに入らない。このままでは不利となるため、4周目の三段坂で追走集団からアタックをかけて先頭集団に合流した。大前選手を千切ることは出来たものの、元喜選手は合流し、先頭集団は増田選手、元喜選手、大喜選手、阿曽選手と門田選手の5名となった。

 

最終周回、ここでトマ・ルバ選手と西村選手(宇都宮ブリッツェン)が合流し、7名となった勝ち逃げ集団は最後の登りへと入って行く。まずはトマ・ルバ選手が三段坂の一段目でアタック。その後、山本元喜選手と大喜選手が交互に兄弟アタック。二段目の登り切りで3回目の大喜選手のアタックに他の選手は付き切れず、逃げ集団は大喜選手の先行を許してしまう。

 

単独でフィニシュラインを超えた山本大喜選手の後方、残された6名は表彰台を狙うスプリントを開始した。2番手でスプリントに入った門田選手だったが、痛恨のチェーンのトラブルでスプリント出来ず、7位でのフィニッシュとなった。

 
 
 

宮澤監督から


 

レース前に選手に伝えた通り、森林公園コースは集団前方で下り区間に入ることが出来れば、レースの展開が手に取るように分かる。しかし、それが出来た選手は今回は少なかった。集団の中盤以降に位置取ってしまうと、狭い道幅のコースで密集した集団の中を上がっていかなければならず、小林に起きたような選手間の接触トラブルに巻き込まれてしまう。初日は最終的に門田が前に残ったが、チェーントラブルでスプリント出来ずに終了。普段からレースを意識し、スプリント時と同じパワーでトレーニングをしていれば避けられたトラブルだったかもしれない。

 

※広島Day-1の報奨金についてはDay-2と合算

 
 

PHOTO REPORT


 

揃ってスタートへ向かうHincapie LEOMO Bellmare Racing Teamの面々。
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106名の集団の中を行く門田選手。
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序盤でバイクトラブルに見舞われた小林選手だったが、粘りの走りを見せて65位で完走。
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この日、前方でスタートすることを忘れず、ベテラン小畑選手の近くでJプロツアーの走りを学ぶ永塩選手は65位で完走。
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走りにキレが無かったという石原選手は集団待機でレースを終えた。
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門田選手の追走アタックをアシストするため、集団コントロールに徹した米谷選手と小山選手。
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夕方のレースとはいえ、熱中症も危惧される高い気温の中でのレース。水をかぶりながらレースを進める小畑選手は68位完走。
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追走集団に入るも最終スプリントでチェーン落ちを喫してしまった門田選手。
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Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.