05-08NOV.2020@第89回全日本自転車競技選手権大会トラック・レース(エリート・パラサイクリング)
第89回全日本自転車競技選手権大会トラック・レース
(エリート・パラサイクリング)
– 群馬県前橋市/ヤマダグリーンドーム前橋(周⻑:335m) –
男子スプリント(タイムは予選時)
22位 中川 由人(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) 10秒690
※1/16決勝まで進出
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男子ケイリン
13位 中川 由人(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team)
※敗者復活戦まで進出
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男子オムニアム
22位 石原 悠希(栃木県自転車競技連盟) 21ポイント
新型コロナウィルスの影響もあり、例年より2ヶ月遅い11月の開催となったトラック競技の全日本選手権。今年の大会は群馬県前橋市のヤマダグリーンドーム前橋を舞台に、11月5日から8日までの4日間で開催された。10月中旬に開催された実業団の全日本トラックチャンピオンシップでは、中川選手が男子スプリントで3位表彰台、男子ケイリンで5位に入り、石原選手が男子オムニアムで9位という成績を残した。これらの成績に基づく選考により、Hincapie LEOMO Bellmare Racing Teamからは、男子スプリントと男子ケイリンの2種目に中川選手、石原選手は男子オムニアムへの出場権を得た。なお、石原選手は栃木県自転車競技連盟チームとして出場した。
短距離系種目:
大会2日目の男子スプリント。予選25位まで決勝に進める中、10秒690を出した中川選手は22位でギリギリで予選を通過。続く1/16決勝の対戦相手は、現役のS級競輪選手であり、トラック競技ナショナルチームに所属するA強化指定選手でもある松井宏佑選手(JPCA)。残り2周の第4コーナー上部から先行して駆け下ろすも、最終周回の第3コーナーで並ばれ、そのまま先行した松井選手が先着。初めての全日本選手権男子スプリントは22位という結果となった。
続く大会3日目には男子ケイリンが開催された。中川選手にとっては昨年に続き2回目となる全日本選手権での男子ケイリン。予選4組目に出場した中川選手は5番手でスタート。ペーサーが離脱したタイミングでスルスルと集団の前に出て先行すると、そのまま粘り切って3着で予選を終えた。敗者復活戦に回った中川選手は前日の男子スプリントで破れた松井宏佑選手(JPCA)と同組。レース前に監督から「松井選手をマーク」と指示された中川選手は、その指示通りに松井選手の背後に入る。最終コーナーの立ち上がりまで上手く松井選手の直後を取るものの、松井選手を捲くることは出来ず、松井選手に続く2着でのフィニッシュとなった。この結果、1/2決勝を前に惜しくも敗退となり、最終結果13位で本大会を終えた。
中長距離系種目:
大会3日目には男子オムニアムも開催され、石原選手が栃木県自転車競技連盟チームとして出場。第1レースのスクラッチは20位、第2レースのテンポレースではポイントを獲得することが出来ずに総合順位を28位まで落とした。続くエリミネーションは位置取りが上手く行かず、レース序盤で早々にエリミネートされ、終了時の総合順位は29位となる。
最終レースのポイントレースでは、これまでの結果を挽回すべく序盤から積極的に動き、5名の逃げ集団を形成。順調に逃げ続ける石原選手は、1着1回、2着3回、3着1回、4着2回と着々とポイントを獲得して周回を重ねた。しかし、メイン集団をコントロールするのは同種目の東京2020オリンピック日本代表内定選手である橋本英也選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)。橋本選手が逃げ集団との差をうまく調整し、逃げ集団がメイン集団をラップするまでは至らない。その後、フィニッシュ前に逃げ集団は吸収され、石原選手は23位でフィニッシュラインを通過した。この結果、総合順位を7つ上げ、22位で男子オムニアムのレースを終えた。
PHOTO REPORT
競輪の選手入場口前からスタートする男子スプリント予選の中川選手。
国内最高峰のスプリントを観戦しつつ次のレースを待つ中川選手。
対戦相手はトラック競技のナショナルチームに所属する松井宏佑選手(JPCA)。対する中川選手は先行勝負に出る。
第3コーナーで横に並ばれ、粘る中川選手だったが第4コーナーで先行され、1/16決勝での敗退となった。
男子スプリントで戦った松井選手をマークするも、惜しくも2着入線となった中川選手。
男子スプリント22位、男子ケイリンを13位で今年の全日本選手権を終えた中川選手。
大会3日目、続いては男子マディソン。第1レースのスクラッチに挑む石原選手。
男子マディソンの第2レースはテンポレース。栃木県自転車競技連盟での出場だったが、サポートは宮澤監督が務める。
テンポレースでも上位に食い込めず、テンポレース終了時の順位は28位。
男子マディソン第3レースはエリミネーション。ここでも集団先頭に上がりきれず早々にエリミネートされてしまった。エリミネーション終了時の順位は1つ落として29位。
集団から抜け出した石原選手。この後、レース終盤まで逃げ続け、着々とポイントを重ねていく。
21ポイントを獲得した石原選手は、総合順位を7つ上げ、22位で男子オムニアムのレースを終えた。
Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.