17-18OCT.2020@第51回 JBCF 全日本トラックチャンピオンシップ
第51回JBCF全日本トラックチャンピオンシップ
– 山梨県笛吹市境川自転車競技場(周⻑:400m) –
男子スプリント(タイムは予選時)
3位 中川 由人(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) 11秒282
—
男子ケイリン
5位 中川 由人(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team)
—
男子ポイントレース(30km)
2位 石原 悠希(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) 30ポイント
8位 門田 祐輔(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) 4ポイント
—
男子オムニアム
9位 石原 悠希(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team) 79ポイント
DNF 門田 祐輔(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team)
今季のJプロツアーが終了し、ロード選手も休みに入った10月中旬。10月17日と18日の2日間にかけて、第51回JBCF全日本トラックチャンピオンシップが山梨県笛吹市の境川自転車競技場を舞台に開催された。Hincapie LEOMO Bellmare Racing Teamからは、今季からトラック競技の短距離系種目に絞った中川由人選手が男子スプリントと男子ケイリンに出場。また、石原悠希と門田祐輔の2選手が男子ポイントレースと男子マディソンに出場した。
短距離系種目:
昨年からトラック競技をスタートさせた中川選手。雨の中の男子スプリント予選(200mFTT)では11秒282を出し、自己ベストの更新とはならなかったが全体の4位通過。1/4決勝は後ろから捲くっての先着となり、1/2決勝では一丸選手(シマノレーシング)に破れたものの、3-4位決定戦で貝原選手(愛三工業レーシング)に先着して見事3位表彰台を獲得した。昨年は苦手だったスプリントの駆け引きだったが、この1年での成長が見られる結果となった。
また、男子ケイリンでは、1回戦を早駆けからの1位で通過。1/2決勝も驚きの1位通過を果たしたが、決勝は惜しくも5位となり、2種目連続での表彰台は逃す結果となった。
中長距離系種目:
ポイントレースとオムニアムに石原選手と門田選手が出場。雨のレースとなった初日のポイントレースでは、橋本英也選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)に続く好走を見せた石原選手が2位表彰台を獲得。門田選手は完走するも8位となった。
2日目に行われた男子マディソンにも石原選手と門田選手が出場。前日と変わってドライコンディションでのレースとなったが、スクラッチ・テンポ・エリミネーションと上位に入ることが出来ず、最終種目のポイントレースの結果、石原選手が9位、門田選手はポイントレースでDNFとなった。
宮澤監督から
中川選手のケイリンは相変わらず周りに囲まれた時に後ろに下がる癖が良くない。他選手に合わせる技術の習得が必要だと思う。予選は良くとも、決勝に近づいていくと無駄足を使うことになり、結果が出せなくなる。スプリントでは、前の選手に追いついたときに踏むのやめて後ろに付いてしまうのは良くない。そのまま抜いた方が楽になる。3位決定戦の2本目の流し先行は良い感じだった。相手がもっと強かったらどうすべきだった?など、様々な場面をシミュレートして反省してみよう。
石原選手のポイントレースは、橋本選手と石原の2人逃げになった場面で、石原が意地でスプリントした事で「連れて行くと面倒だ」と思われ、橋本選手に切り離されたように見えた。そのまま2位の状態で橋本選手と一緒に逃げ続ければ、完全なマッチレースとなり、唯一橋本選手に立ち向かえた選手として、岡本選手(愛三工業レーシングチーム)や山本元喜選手(KINAN Racing Team)よりも高評価だっただろう。
エリミネーションは2名とも危なっかしい走りで、後ろでアタフタしているように見えた。前に行ってもポジション取れないのは、スタートの段階でポジションを取りに行かないから。集団前方で「自分の居場所を作れなかった」ということを考えてみると全てが繋がるはず。実はこれも普段のコミュニケーション不足と一緒で、自分から周りの状況に気を回さないと見えてこない事だし、今回は敵に対して「話す」のではなく「表現する=序盤から集団前方に出て戦う意思を見せる」ことが1周目から出来ていなかったのが原因。それが出来ないと展開の中で苦労することになる。
PHOTO REPORT
Hincapie LEOMO Bellmare Racing Teamの3人で試走中。
男子スプリント予選前。宮澤監督からアドバイスを受ける中川選手。
11秒282とタイムは振るわなかったが予選4位で1/4決勝へ。
スルスルと前に出るとそのまま先行して男子ケイリン1回戦を1着で通過した中川選手。大会2日目の1/2決勝へと駒を進める。
男子スプリント1/4決勝では、中川選手が道城海地選手(同志社大学)を捲くっての先着。大会2日目の1/2決勝へ進んだ。
橋本英也選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)と山本元喜選手(KINAN Cycling Team)を引き連れて逃げる石原選手。
レース終盤にも橋本英也選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)と逃げた石原選手。この走りで橋本選手に続く2位に入る。
Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.