24MAR.2024@2024JBCF宇都宮清原クリテリウム, JPT#4

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2024JBCF宇都宮清原クリテリウム
– 栃木県宇都宮市清原工業団地周回コース –
1.8km/20周 36.0km(JET E1)
3.0km/21周 63.0km(JPT)

 
【JET E1】


1位 至田 恵人(OUTDOORLIFE Racing) 50:38 ave. 42.66km/h
2位 阿蘇 来夢(作新学院大学) +00:00
3位 武井 裕(TRYCLE.ing) +00:00
4位 木村 盛義(SUBARU Cycling Team ) +00:01
5位 奥山 太郎(YURIFitCyclingTEAM) +00:02
6位 永野 昇海(イナーメ信濃山形-EFT) +00:02

7位 藤本 元貴(Bellmare Elite Team) +00:02
DNF 知名 透真(Bellmare Elite Team)
DNS 三木 颯一郎(Bellmare Elite Team)

 
【JPT】


1位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) 1:24:59 ave. 44.48km/h
2位 石原 悠希(シマノレーシングチーム) +00:00
3位 孫崎 大樹(KINAN Racing Team) +00:00
4位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +00:00
5位 アレクサンドロス・アグロティス(マトリックスパワータグ +00:00
6位 寺田 吉騎(シマノレーシングチーム) +00:00

55位 山口 凱生(Bellmare Racing Team) +00:12
93位 高杉 知彰(Bellmare Racing Team) +01:17
98位 小畑 郁(Bellmare Racing Team) +01:30
100位 川島 綾太(Bellmare Racing Team) +01:38
DNF 米谷 隆志(Bellmare Racing Team)
DNS 関口 拓真(Bellmare Racing Team)
DNS 北川 魁之介(Bellmare Racing Team)

 


 

3月23日と24日の2日間にわたりJプロツアー宇都宮ラウンド。2日目の3月24日(日曜日)には宇都宮清原工業団地を舞台とした「2024JBCF宇都宮清原クリテリウム」が開催されました。Bellmare Racing TeamからはJプロツアーに高杉知彰、小畑郁、米谷隆志、山口凱生、そして新規加入の川島綾太の5選手、JエリートツアーE1カテゴリには藤本元貴と知名透真の2選手が出場しました。雪と雨の悪天候だった前日から一転、2日目は強い日差しとぽかぽか陽気、そして好天の宇都宮だけに多くの観客の中でのレースとなりました。
まず行われたのはJエリートツアーE1カテゴリ。単独であるいは数名での逃げにトライする藤本選手。そして昨日粘りの走りで完走を果たした知名選手も集団の中で調子の良さを見せる走り。フィニッシュに向けて期待の高まる最終周回で大規模落車が発生し、知名選手は路面に強く叩きつけられてしまいます。一方、この混乱をすり抜けた藤本選手でしたがフィニッシュラインを7番手で通過する結果となりました。なお、フレームを割ってしまうほどの落車だった知名選手ですが、即病院で検査を受け、無事に戻ってきています。
続くJプロツアーのレース。宇都宮ライトレールと並走しながらのパレードランの後にリアルスタート。大きな逃げが出来ることもなく周回を重ねていきます。今回はそれぞれテーマを持ってレースに挑んだ選手たち。それぞれの結果は是非レポートをご確認ください。

 
 

PHOTO REPORT (JET E1)


 

仲良く二人でやって来たJエリート組。
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JエリートツアーE1カテゴリのスタートライン。
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集団内で安定した走りを見せていた知名選手。落車に巻き込まれたのは残念だったが身体は無事で良かった。
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チームでまとまるシーンも。
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単独での逃げも見せた藤本選手はスプリントへ。
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表彰台争いには絡むも今回は7位でフィニッシュ。
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PHOTO REPORT (JPT)


 

久しぶりにJBCFに戻ってきた清原団地でのクリテリウム。
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宇都宮ライトレールと並走するパレードラン。
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最終コーナーでの高杉選手。今回はそれぞれテーマを持っての走りとなった。
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米谷選手は常に集団の見える位置で周回を重ねた。
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米谷選手に合流した山口選手。常にまとまって走れるところまで行ってほしい。
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Jプロツアーのペースに食らいつく川島選手。
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小畑選手も最後まで粘り切った。
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RIDERS REPORT


 

知名選手(JET E1):
昨日のロードレースからは打って変わって気温15度程と晴天。まだ集団内で勝負できる実力はないので、位置取りのみを意識してどこで走れば位置を上げやすいのか、楽なのかいろいろ試す予定でスタート。
直線のコースでコーナー前のポジション争いが毎回起こるので、インとアウトどちらに居れば楽なのかを考えながらポジションを変化させる。外側は後ろ向きの流れが多いように感じたので、内側メインで位置取りをした。イン側に居るとインターバルはきつい。だが直線で自力でも流れに乗るのでもポジションを上げやすいが、終盤は内側の密度が高くなってしまっていた。残り一周のスプリントに向けた動きをするにあたり、加速を速くしてポジションを上げることがいいと考え外に位置取りをしたのが運の尽き。狙い通り減速を減らしたことで10番手あたりまで位置を上げられたが、前で起こった落車に反応できる余裕もなく気づいたら地面に叩きつけられてしまっていた。
流れに乗れず後ろに下がってしまい、不用意に足を使ってしまうことが多かったことが反省点です。次戦では2秒に一回ポジションを変化させることを今回よりさらに意識して走りたい。久しぶりにスプリントをできそうだったので悔しいが、怪我を治して次のレースに備えます。

 
 

藤本選手(JET E1):
コースは1周1.8kmの片道900mの往復コース。展開に混ざる為、有力な逃げ、数人の逃げなどをチェックしすぐに対応できるようにするなど目標に走ることにしました。序盤、中盤、終盤に分け常に展開を見て考えることも意識して挑みました。また風もあり、ホームストレートは向かい風、バックストレートは追い風と言う気候でした。
レースはアクチュアルスタートで始まり、序盤からペースは上がり、数名先行するもコーナー前には吸収を繰り返す展開で、自分は追い風を利用し立ち上がりで踏んでペースを上げ、数秒開いたところで2名の選手が乗ってくれたので行こうと思ったが、集団は容認せず吸収。中盤も数秒開いては埋まるの繰り返しの状態で、1名の選手が先行し、開いていたので単騎でブリッジしてみたが先行のペースが集団より遅かったのでそのままの勢いで独走に持ち込みましたが次のコーナーの時には吸収されてしまいました。終盤にかけペースは上がり逃げたい選手も出て来たが自分の中では今ではないと思い、逃げには乗らずに集団待機しました。残り2周の時に1名の選手が先行していたのでもう一度ブリッジしてみたが速度域が合わずそのまま自分が先行する流れに。ただ集団のペースは先行する前より上がっていたので良い傾向になってました。最後の小集団のゴールスプリントで最終コーナーを9番手で入ってしまい7位でゴールしました。
今回のレースでは幾度の挑戦をしましたが結果には繋がりませんでした。他の選手と合わせると言うのが逃げを作る上で大切な事なのですが、自分の判断が遅く数名の先行を逃してしまったのがもったいないと思いました。次戦に向け、練習を積みもっと挑戦できるように強くなります。

 
 

山口選手(JPT):
昨日のロードレースの反省を活かして、途中で千切れてもいいから集団の先頭を引いたり逃げに乗れそうであれば乗るという考えでレースに挑んだ。このクリテリウムを通して自分が何か得られる走りをしたかった。
前の方でスタートできたがローリングと電車との撮影時のごたつきでジリジリ番手を下げてしまう。またそれぞれのコーナーで集団内で流れやすい方に位置取ることをミーティングで確認したが徹底出来なかった点も影響している。ただ脚の余裕はあるので番手を上げたかったが、集団の中程にいたことで身動きが取れないことが多かった。この時の意識が脚を使って位置を上げることを考えてしまい、そうなると番手を上げる場所など限られているし、いつまでも脚が残っている訳ではないので、振り返ると大きなミスだったと感じる。何故こう感じたかというと、レース中盤で寺田選手の近くを走ることがあり、しばらく後ろに張り付いていた。その時に無駄のないコーナリングと踏むべき場所、最終コーナーのイン側からかなり番手を上げられるなど、最小限の努力で位置上げできることを知れたからだ。
レース後半は徐々に余裕も無くなり、集団の半分より後ろでずっと走ることになってしまった。そしてそのままゴール。今回のクリテリウムではいかにして楽をするかということを考えさられるレースとなった。位置取りが上手い人の走りを真似してまずはレースができる選手になりたい。

 
 

川島選手(JPT):
雪が降ったりでものすごく寒く試走よりもアップをして体を温めることを優先をした。スタートは前の方で普段はしない手袋もしてスタート。上半身は暖かいが下半身が非常に濡れて感覚がなくなる。そして足が思うように動かなくなり少しずつ番手を落としてしまいズルズルと遅れてしまう。遅れた周りの選手たちと淡々と回し、集団で落車もあったことがわかり懸命に前を追いかけたがDNFとなった。
コースを試走せずとも地図で想像することで入念な準備が出来ていたつもりとなっていたので、次回以降の悪天候なレースでは同じ失敗を繰り返さないようにする。

 
 

米谷選手(JPT):
ロード後のミーティングを受けてやる事はさらにシンプルに。第1コーナーに集団前方で入り続ける、以上。集団の人数が増えた今年のロードレースを走る上でも位置取りの改善は必須だと考えていたので、今回はリザルトは意識から外して集団前をキープするゲームをする事にした。
中に入らないように細かく位置を上げ続けることで、集団が流れている間は多少横に広がることがあっても20番手以内にいられる時間をかなり作れた。展開があって集団が潰れるタイミング、自分が展開に乗りに行った後に集団の中に入ってしまう癖があり、そこで位置を失って脚を使った。高杉さんが似たような意図で動いているのが分かったので、所々協調しつつ。後先考えずに力を使ったので終盤一気に苦しくなり、失った位置を取り返せなくなった所でゲームオーバー。中切れを埋められずに遅れてDNF。
リザルトを捨てて色々やった分、得られたものはあった。去年ごろまでのラップをさらっと見た感じ、位置取り要素の強いコースで自分が落ち着く場所は集団の半分あたり。今回のコントロールラインで見ると、そのラインを割った周は力尽きるまで一度もないので、数字として結果も残っていて良い。展開があって集団が横に開く時に中に落ちてしまうのは、加速のタイミングが遅いためではないか。自分を飲み込んでいく流れに溶け込めるよう意識してみたい。前で位置をキープする事で普段より消耗した感があるのは、精神的な疲労に加え、ダッシュの間隔が短くなったためではないか。時間あたりのダッシュの数の比較など見てみても面白いかも。次は自分と近い脚質で位置取りの上手い選手を何人かピックして真似てみて、どうなるかやってみたい。
山口たちを完全に放置したのは少し反省。余裕のあるタイミングで一度ぐらい引き上げてあげられれば良かった。リザルトのない週末になったが、シーズンはまだこれから。得られたものはあったと今後証明していけたら。

 
 

高杉選手(JPT):
ここまでの自身のレースでの反省点、チームでのミーティング、当日の風向きなどのコンディションを踏まえ、「チームで位置取りをする」という課題に対し、以下の事を行動計画として考えてレースに臨むこととしました。
・第1コーナーにできる限り前で入る
・常に自分のポジションを俯瞰し、修正頻度を可能な限り上げる
・そのために脚を使うことを惜しまない
・集団の中で下がって良い場所は(結果として優勝した)愛三工業レーシングが固まっている位置付近まで
・(上記の結果、いい位置にいる時は)今まで米谷選手任せになってしまっていた他チームの動きへの対応を行う
・(上記の結果、いい位置にいる時は)自分から縦への展開をおこす
風向きやライン、位置を上げやすそうな場所、走り方のイメージを試走で確認して、スタートは集団のちょうど真ん中くらいからでした。常にレースで前方で攻撃しているキナンレーシングの選手の後ろに入り、利用してポジションを上げていくこと考えながらスタート。目論見通り、リアルスタート時点ではほぼ先頭まで上がることが出来たので、あとは位置を維持、修正をし続けるのみでレーススタート。昨日のレースでは1時間弱でグルペットということもありコンディションは良好で、細かいスプリントでの位置取りのし直しは比較的イージーにこなせていました。その余裕から、常に自分の位置がここで良いのかというマインドを常に意識できていたので、ポジションの修正も問題なく中盤までは進められることが出来ました。レースの展開を落ち着いて見られる位置に入れたので、他チームの攻撃に便乗して飛び出す動きやスプリントで繋いでいく動きも取れたことは一つの成功と考えています。シマノレーシングの逃げの動きや古巣のイナーメの選手の敢闘賞の動きなどもチェックできる位置にはいたのですが、残り周回や動いた面子、体力のマネジメントで動かない判断をしたことは後悔でもあります。自分の実力では、ただ泳がされるだけかもしれないのですが、次回は動きたいと強く思っています。
残り7周回くらいの中間スプリントが終了し、少しペースが一瞬落ち着いた際に前半からの動きの疲労もあり、休みたいという気持ち、展開も一旦落ち着くだろうとの考えで少し集団に入ってしまったタイミングで、目の前で集団が崩れそうになる危険な動きがあり、その回避のためにほぼ最後方まで米谷選手と一緒に位置を落としてしまいました。ここは改めて、詰めの甘さをとても反省しています。
集団の中盤までは脚を使って上がることはできましたが、試合終盤に向けてまとめに入っている有力チームのペースアップと前半から脚を使って位置取りをしていたため、それ以上は位置を上げられず、残り1周で集団から離れ安全にゴールすることを選択しました。自分の得意な軽量を活かした加速をうまく使って位置取りを繰り返したことや米谷選手とは連携できたことは成功点としてとらえています。試合については、終盤まで脚をためていた山口選手との連携をほとんどできていなかったため、最終盤で山口選手を1人にしてしまったことも反省点です。次回のレースでは今回のレースで出来たことの再現性と精度の向上を課題とします。また最終盤でのエースのアシストも仕事としてチームに貢献したいと思います。

 
 

小畑選手(JPT):
昨日と天候は打って変わって晴れ日差しもあり暖かい!と一安心してレース会場へ。ミーティングで足を使わないポジション取りを心がける。逃げが出来るなら乗る、乗れなかった時は追走にメンバー出す。ゴールに向け山口君をいい形でスプリントに持って行くなど確認してレーススタート。
毎度の先頭付近からレーススタートしました。フレッシュな状態でみんなが前へ前へ突っ込んで行く状況。10周程はポジションを上げたり下げたりしながら対応していましたが、本当に足を使わない先頭付近まで上りポジション取れたのは前半の数周だけ。後はじりじりとポジションを下げ、足を使うポジションで小競り合いで更に足を使いながら周回を消化する形になりしました。ラスト5周は本当に後方になり最後は集団から遅れ、川島君、スパークル澤田選手とゴールへ。
JPTの集団を余裕を持って泳ぐ為には、余裕をもって瞬間的なパワーの出し入れをする為のピークパワーの強化。ポジションをキープする為のアベレージパワーの底上げが必要な事を再確認できました。この2日間、力になれなかったなと思っています。4月の東日本、西日本にはもう少し積み上げてチームの為に動きゲームに参加出来る様に準備したい。

 
 

宮澤監督から


 

E1。集団の動きが単調で、特に仕掛ける選手も少なく進むレース展開だった。藤本はレースの中でアタックをする場面もあるが、同調してくれる選手が少なく、逆に後半5名ほどの逃げができた時に入ってない展開だった。理想的な展開を考えると、数名での逃げを打つ選手は常に同じ選手なので、その選手と一緒にアタックすることがまず大事だと思う。その上で、逃げが集団から離れるまで高速で牽引できることが重要。E1は吸収するまでが節目になってしまっているので「吸収すれば安心」と考えている選手たちを黙らせる力をつけることが次への課題となる。
JPT。今回はポイントを絞って、第1コーナーを毎周回の最重要ポイントとして考えてもらった。米谷は監督の指示通り、常にホームストレートを集団右の中段から前を伺いながら動けていたと思う。そこに他の選手が常についているとチームとしての動きが作りやすく、単騎での疲労も少なくなり、ポジショニングもその後取りやすくなる。これは理想論だが大事なポイントだ。川島が見せた切れてからの復活劇は必要な場所で力を使う事をなんとなく覚えた感じは見てとれた。集団内も同じで、休むところで休んで、踏むところで踏んで、ポジションを落としやすいところで上げていく。そのローテーションがわかってくると、大きな力を使わずとも、レースの流れに乗れると思う。

 

米谷 ¥3,000
高杉 ¥0
山口 ¥0
小畑 ¥0
川島 ¥0

 
 

Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.