08JUN.2019@第3回JBCF那須塩原クリテリウム, JPT #07
第3回JBCF那須塩原クリテリウム
– 栃木県那須塩原市/那須塩原駅前特設コース –
2.1km/27周回 56.7km
1位 中井 唯晶(シマノレーシング) 1:19:59 ave42.52km
2位 鈴木 龍(宇都宮ブリッツェン) +00:00
3位 オールイス・アルベルト(マトリックスパワータグ) +00:00
4位 木村 圭佑(シマノレーシング) +00:04
5位 阿部 嵩之(宇都宮ブリッツェン) +00:09
6位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) +00:44
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34位 米谷 隆志(LEOMO Bellmare Racing Team) +01:53
DNF 岩瀬 照(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 中川 由人(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 岸 崇仁(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team)
梅雨入りとなった関東地方。雨のレースが予想されていたが、午前中に降った雨も止み、レース開始時には路面もドライな状態で開催されたJプロツアー第7戦となる第3回JBCF那須塩原クリテリウム。LEOMO BELLMARE RACING TEAMは長期療養中だった岩瀬選手と怪我で戦列を離れていた米谷選手も戻り、久々のフルメンバでの出走となった。
この日のレースはJR那須塩原駅前に設置されたT字型の2.1kmの周回コースを27周回する合計56.7kmのクリテリウム。昨年までのコースと異なりT字型の向きが90°異なる形とはなったが、2つの90°コーナーと3つの180°コーナーから構成されるコースは常に急減速と急加速が繰り返される、選手にとってキツイコースである事は変わらない。休み明けの選手を2名擁するLEOMO BELLMARE RACING TEAMとしては少々辛いレースになる事が予想された。
クリテリウムレースでのエースは若手スプリンターの中川選手。中川選手をレース終盤まで守りながら最終局面でいかに良い位置に連れて行けるかがチームとしての戦略となる一方で、休み明けの岩瀬選手と米谷選手がどれだけ走れるかもチームとしての注目点となった。
PHOTO REPORT
レースを待つ5名の選手達。岸選手は旧所属チームの那須ブラーゼン岩井監督と談笑中。才田選手はお決まりの最後尾でレースの開始を待つ。
雨の上がったJR那須塩原駅前、路面もドライな状態でクリテリウム・レースがスタート。
スタート直後、岸選手を先頭に集団前方に上がる中川選手と岩瀬選手。
180°のコーナーを集団中程でクリアしていくLEOMO BELLMARE RACING TEAMの選手たち。
逃げ集団が形成された後、メイン集団内で周回を重ねていく岩瀬選手。続く岸選手と米谷選手の姿も見える。
逃げ集団に対してうねるように動くメイン集団の先頭付近で次の展開を狙う動きを見せた岸選手だったが、逃げ集団に追い付くところまでは届かない。
気持ちの入っていないレースをしてしまった…とレース後に語った才田選手。集団最後尾から上がることなく序盤にレースを降りてしまった。ベテランの奮起を待ちたい。
才田選手を早々に失ってしまったLEOMO BELLMARE RACING TEAM。レース序盤から積極的に動き、チームを引っ張る姿を見せていた岸選手も体調の急変でレースを降りる事となり、休み明けの岩瀬・米谷の両選手と粘る中川選手の3名となってしまう。
メイン集団から脱落してしまった中川選手は後続集団で周回を重ねるもレース途中で赤旗を振られてしまった。
長期療養から復帰した岩瀬選手。中川選手を失って残り2名となった状況で周回を重ねて行く。レース終盤に第3集団ごと赤旗を振られてしまいDNFとなったが、思ったより走れた感のあるレースとなった。
チーム唯一の完走者となった米谷選手。怪我をした肩はまだ完調とは言えないが、無理をしない走りの中でレース感覚を取り戻す復帰戦となった。
RIDERS REPORT
才田選手:
気持ちの入っていない良くないレースをした。反省の一言に尽きる。
米谷選手:
5月頭の左鎖骨負傷からの復帰戦。直前の練習で状態は概ね問題無い事を確認していたが、クリテでの立ち上がりの強度には不安があった。また、復帰戦で強度に苦しむのは予測できたので、目標は怪我を悪化させずにレース強度の感覚を掴むこと。
スタート直後から周りの選手の加速に合わせられず、一気に番手を下げた。インターバルを殺しながら最初の何周かを耐え、少しペースが落ち着いた長い直線で3〜40番手ほどまで位置を上げた。2回目のスプリント賞後にペースが上がり、立ち上がりの加速で少し左肩に嫌な感覚を感じたので集団から離れた。無理のないペースを保つうちに前と後ろから選手が合流して10人強の第2集団に。幸い集団に戻りたい選手がまとまっていてローテも回ったため、残り10周あたりでメイン集団に復帰。その数周後のペースアップとともに再び中切れする形で集団が割れ、後方にいた自分は取り残された。飛ばし飛ばしにローテに入りつつ周回をこなし、足切りを免れ完走。
怪我せずこなすことを目標にしたので予定通りではあるが、レースをした感が薄い。集団に残るためには動いたが、勝つためのトライはしなかったし、集団前で動いていた岸さんとも全く連携できなかった。ただ、今回に関しては仕方が無かったとも思う。レースの中で強度に慣れつつ雰囲気をつかめたのは良かった。完走できたのは幸運で展開にも恵まれた。レース後も肩の状態に問題はなかったのも収穫。
岸選手:
直前にツール・ド・熊野を走った感じは良い状態だったので、レース前の木曜日に刺激を入れて当日を迎えた。クリテでしっかりと走る事が出来れば翌日のロードレースでの調子が良い事は分かっていた。クリテリウムは前半を前々でこなし、動きが多かったので流れで乗りながら走っていたが、レース中盤程で普段は落ち着くはずの心拍が上がりっぱなしで落ち着かず、そのままペースが上がる集団で我慢し切れずにレース終了となってしまった。
岩瀬選手:
3戦ぶりのJプロツアーで約2ヶ月半ぶりのレース。怪我明けでコンディションをピークの60%程度と感じていた。結果はDNFだったが思った以上に走れた印象。良かった点は位置取り。悪かった点は単純にベースが低いこと。集団内位置を上げたいところで踏めなかった事が多々あり悔しかった。今回の位置取りに身体のベースが戻ってくると良い走りが出来るのではないかと少しだけ希望が持てたレースとなった。
中川選手:
今回は中間スプリント賞を狙ってスタート。その為にはとにかく前にいることが必要だと思い、集団前方でスタートを待った。
スタート直後はいきなりスピードが速く、キツくてズルズルと番手を下げてしまう。レースを通してヘアピンでの立ち上がりで周りの選手よりも余裕が無かった。元々立ち上がりが苦手でコーナーのスピードが遅いため、前に上がるためにイン側に入る事が多かった。レースは8周目辺りでメイン集団から切れ、それから数名で回して何周か走った後に下された。その時には確かにキツかったが、集団で走っている時よりもコーナーに突っ込めたし、立ち上がりのキツさが全然違った。コーナーの走り方については色々と課題があるのでアドバイスを参考にしながら改善していきたい。また集団で走っている時は宇都宮クリテリウムの時よりも怖さが少なかった。自分は走り方とインターバルに対応出来る力をつける事が必要だと感じた。
宮澤監督から
※第3回JBCFやいた片岡ロードレース・レポートに掲載
PHOTO OF THE DAY:
怪我明けの走りが心配された米谷選手だったが、クリテリウムでの走りを上手くこなしてチーム唯一の完走者となった。
Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.