13MAR.2021@第1回JBCF播磨中央公園クリテリウム Day1, JPT #01
第1回JBCF播磨中央公園クリテリウム Day1
– 兵庫県加東市/兵庫県立播磨中央公園 特設周回コース –
3.0km/20周回 60.0km
1位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) 1:29:57 ave40.02km
2位 蠣崎 優仁(JCF強化指定チーム) +00:01
3位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +00:01
4位 木村 圭佑(シマノレーシング) +00:01
5位 大町 建斗(eNShare Racing Team) +00:01
6位 川崎 三織(JCF強化指定チーム) +00:01
…
13位 宇佐美 颯基(LEOMO Bellmare Racing Team) +00:08
DNF 小林 弘幸(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 小畑 郁(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team)
いよいよ2021年のJプロツアーが開幕。初戦となるJプロツアー第1戦「第1回JBCF播磨中央公園クリテリウム」は3月13日に兵庫県加東市の播磨中央公園を舞台に開催された。いわゆる「はりちゅうコース」と呼ばれる播磨中央公園のコースは1周3.0kmの周回コース。公園内の斜面に設定されているためコースのほとんどが登り区間と下り区間で構成され、平坦が一般的なクリテリウムというよりもアップダウンに富んだ短距離のロードレースコースに近い。
レース当日は曇り空。第1戦が行われた午前中はドライのままでスタートした。レースは10名程度の逃げ集団が先行する形で周回を重ね、メイン集団ではマトリックスパワータグとTEAM BRIDGESTONE Cyclingがコントロールに入る。レース終盤に逃げ集団が吸収されると、再度逃げ集団が発生したものの強力なメイン集団が再度吸収。集団スプリントからフランシスコ・マンセボ選手(マトリックスパワータグ)が抜け出して2021年最初のガッツポーズを見せた。
LEOMO Bellamre Racing Teamの4名は、1周目早々に落車に巻き込まれる不運なスタート。新規加入の宇佐美選手が一人気を吐き集団スプリントまで残るも、マンセボ選手の後方で発生したスプリント時の落車の影響もあり、13位でのフィニッシュとなった。
PHOTO REPORT
昨シーズンは1レースしか走れなかった才田選手も今年は初戦から参戦。
JPT2年目を迎えた小林選手、いつも落ち着いた雰囲気を見せるが内心は不明(笑)。
Jプロツアー初参戦となる宇佐美選手。カメラを向けるといつも笑顔を返すキャラクター。
加地GMは今回はジャージを着られず、JBCFの仕事で遠征に参加。
前々で展開しないとレースに参加できないコース。LEOMO Bellmare Racing Teamの面々も集団前列でスタートを待つ。
精悍な表情でスタートしていく小林選手。集団前方から安全にレースを始められたかと思いきや…この後チームに不運が襲う。
スタート直後の落車に巻き込まれ、メイン集団を追う小畑選手と宇佐美選手。アクシデント直後はニュートラルを使えなかったそうだが、その後再度申請して無事に集団に戻ることができた。
集団に復帰した宇佐美選手もトップチームの直後に位置取り、終盤の展開に備える走りを見せた。
トラブル後、ギリギリでメイン集団を捕まえそこねた小畑選手。後続集団でのレースとなってしまった。
RIDERS REPORT
才田選手:
この2週間のトレーニングでレースを走る身体を突貫工事で仕上げて初戦に挑む。量的な乗り込みは十分だったので、レース仕様にチューニングしたイメージ。調子は悪くないが、一昨年の広島での落車、昨年の鎖骨骨折とレーススピードや集団走への恐怖心が大きいのが不安材料。コースは登りが短いので得意ではないが、数を繰り返すのでそこまで苦手でもないかも…と考えてスタート。
半周で落車が2回発生。特に下りで起きた2回目は大規模で戦意喪失。その後はゆっくり下って一周流して2周でDNF。レースに一切参加できなかった。
小畑選手:
1周3kmのコースを午前中に第1戦、午後に第2戦とそれぞれ60km、45km走るレース。今季初のJPTレース。参加チームの動向もあり、今年の主導権をどこのチームが握るのか、どのチームのどの選手が調子良くシーズンインできているかなど、様子を見るのにはもってこいのレースだと思っていました。個人的にはちょっと準備が足りない現状で、どの程度走れるのかを実戦で確認できる良い機会。やっと腰や股関節の違和感が減ってきているので、ここで少し手応えを得て、更にトレーニングを積みたいと思い参加しました。
第1戦、各チームがスタートから上げていくのが分かりきったレース。アップを終えて最前列に並ぶつもりで準備。2列目からスタートして最初の登りはダメージ受けずに落ち着いて走るつもりでスタートしました。ところが路側帯から焦って前に上がろうとするブリヂストン(?)の選手が先頭に出切ってからコースに戻れば良いものの、焦ったのか自分の2人ほど前でコースに戻ろうとして落車。完全に横を向いて転んだので真後ろにいた自分は完全にストップ。集団前列から一気に集団後方になってしまいました…。
この時、才田、宇佐美選手も後方に。急いで追いかけて登り切りのUターンから集団内のポジションを上げようと下り区間に入ると、今度は危ないと言われていた砂の浮いた左コーナー前の右コーナーで落車が発生。青系ジャージの選手達が6人ほど転んでコースを塞いでいまし。突っ込まないように回避ルートを見つけて減速し始めた瞬間、後ろから後輪にハンドルを引っ掛けられて危なく落車するところで持ち堪え、ハンドル解いて再スタート。
再び集団とは差ができたが、なんとか走れる状態なので追走を続ける事に。フィニッシュラインを過ぎたあたりで集団の尻尾に掴まる事ができそうなところまで追い込むも、登りのUターンで力尽きて独走に。1人2人とこぼれて落ちてくる選手を拾いながら周回を重ねる事になりました。
リザルトとしては8周回目でのDNF。冷静になって思えば完全にニュートラル使える落車の影響を2回も受けているのになんで頑張って集団を追いかけて走ったのか。「正直者の素人」の様なレースをしてしまいちゃんと走る事が出来なかったのが後悔しきれない気持ちです。
小林選手:
今日は終始前で展開することを目標に走った。1周目の落車に巻き込まれニュートラルを受けるという波乱のスタートになった。その恐怖心が拭えず前に出られる場面でも躊躇してしまい、結局集団中程から後方の一番伸び縮みするところで走り続けてしまった。
ペースが上がるたびに登り切り直後の平坦部分で脚を使い、残り5周の登り区間で集団から遅れた。今年初レースで目の前の事で精一杯の振り回されるだけのレースになってしまった。
宇佐美選手:
コースは1周3.0㎞を20周回。レース名称はクリテリウムとはなっているが、スタートラインの少し手前から40秒から50秒後半程度の登り区間があり、どちらかというとプチロードコースといった雰囲気。コース図や車載動画を確認する限り、前々で展開しないとレースに参加できずに終わってしまうコースだと思った。前日のミーティングで監督にも同じことを言われたので、かなり意識して前に行くことを心掛けた。
試走は2周、登り返し前の複合コーナーで大量の砂を確認。機材はBTW号に1レース目はMAVICタイヤが付いたフロントCC、リアはCCU、しかしリアタイヤのグリップが悪かったため2レース目は前後ともコンペティションが付いたCCUに変更。個人的な目標はざっくりと何か大きいことをすること、リザルトに関しては一桁でゴールできればと思った。しかし初カテゴリということもあり、まずはレースの雰囲気を初戦でつかむこと、動き方や踏み方を見極めること。脚の調子は少し疲労感が残るが前日のマッサージで多少ほぐれたのか思いのほか良かった。体感10のうち7くらいの調子。
1レース目は20周60km。スタート位置にはチームで1番乗り。良いポジションでスタートを切るが、スタートから400mあたりで草むらをショートカットしてきた窪木選手がコンクリートの段差で落車し、巻き沿いを食らって自分もひっくり返る。審判に「追いつけるからそのまま行け」とニュートラルを使わせてもらえずに再スタート。その後の下りで他の落車の巻き沿いを食らってニュートラルを使わせてもらえていなかった(?)イナーメの高杉さんらと合流。ともに2周ほど回るがリアルスタートを切ったメイングループに追いつけるわけもなく、窪木さんらと審判にニュートラルを使わせてほしい旨を申し出てメイン集団に復帰。この時点までで初カテゴリ初レースで初コケとかなり焦っていたが冷静さを取り戻して前々で展開することを意識する。
マトリックスが先頭、その後ろにBS、愛三、シマノと並び愛三、シマノの後ろあたりで登りをクリアしていくことが多かった。下りや登り返し等で脚を使わずに前に上がれるのが理想ではあったが、登りで縫って上がっていく方が1レース目に関しては比較的楽であった。下りはリヤタイヤのグリップが壊滅的でコース東側の高速コーナーで後輪が流れ、ドリフトしながら走っているような感覚だった。6周完了時くらいでその傾向がなくなってきたので新品で皮むきが終わっていないのかと思ったが、新品ではなかったようなので何が原因なのか不明なままだ。レース序盤にマトリックス2人、愛三2人、BS、シマノ、が乗る有力な逃げができ、慌ててスタートの登りで抜け出しジョインするも結局すぐ捕まってしまう。その後もう一度有力な逃げができ、BSも乗っていたと思ったがチームメイトであるはずのBSの今村選手の引きですぐ捕まり、それと同時に集団は小さくなった。それ以降は集団のまま前方で最終周回にそなえて脚を残したが、フィニッシュ前の下りで中切れを食らい、かなり全力でもがきそのまま集団に追いついてゴール。リザルトは13位だった。最後の落車もギリギリ回避できてケガしなかったので良かった。目標の一桁ゴールは逃したがレースの雰囲気をつかむことができた。
宮澤監督から
(第2戦レポートに掲載)
Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.