19SEP.2022@第56回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ, JPT#12
第56回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ
– 新潟県南魚沼市/三国川ダム周回コース(12kmサーキットコース) –
12km/13周回 156km(JPT)
【JPT】
1位 入部 正太朗(弱虫ペダル サイクリングチーム) 4:06:29 ave37.97km
2位 白川 幸希(CIEL BLEU KANOYA) +00:00
3位 金子 宗平(群馬グリフィンレーシングチーム) +00:01
4位 内田 宇海(弱虫ペダル サイクリングチーム) +00:43
5位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) +03:06
6位 渡邊 翔太郎(愛三工業レーシングチーム) +03:07
…
12位 米谷 隆志(LEOMO Bellmare Racing Team) +07:09
DNF 関口 拓真(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 小畑 郁(LEOMO Bellmare Racing Team)
Jプロツアー南魚沼Rd.の第2戦は伝統の「第56回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ」。翌日から続く9月18日(月・祝)にJプロツアー第12戦として新潟県南魚沼市の三国川ダム周回コースを舞台に開催された。LEOMO Bellmare Racing TeamからはJプロツアーに米谷隆志・小畑郁・関口拓真選手の3名が出走。関口選手にとっては2戦目にして156kmの長距離レースとなった。
前日から引き続き、谷川岳が防壁となって太平洋側の雨雲は到達せず。むしろ厳しい暑さとの戦いとなった。LEOMO Bellmare Racing Teamにとっては序盤から厳しい展開。小畑選手は1周目で他選手との接触によりMavicのスペアバイクに乗り換え、メイン集団からも大きく遅れてしまう。この2ヶ月間で調整を進め、上り調子のコンディションを試すタイミングもなくレースを降ろされてしまった。また初のJプロツアー長距離レースに挑んだ関口選手も序盤のハイペースに登り区間で遅れてしまう。暑さに耐えつつ単独での走行を続けたが赤旗掲示でのDNFとなった。
残されたのは米谷選手。強豪チームが人数を揃えるメイン集団の中、単独ながらも周回を進める。156kmのレースも中盤を過ぎると20名程度まで集団も絞られたが、なんとか粘る米谷選手。しかし終盤に入り、勝負に向けたアタック合戦が始まるとさすがの米谷選手も付き切れず、同じく遅れたマンセボ選手(マトリックスパワータグ)と2名で遅れてのフィニッシュとなった。とはいえ、完走14名中の12位フィニッシュは米谷選手の底力を見ることできたレースとなった。
PHOTO REPORT (JPT)
第56回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ、156kmのレースがスタート。
2周目に入るメイン集団中頃に食らい付くJプロツアー2戦目の関口選手。
集団から遅れてしまった小畑選手。よく見ると黄色いMavicのスペアバイクで戻ってきた。
うだるような暑さのこの日のレース。ライバルチームの入部選手に水をかけてサポートする宮澤監督の姿も。
2戦目は本格的な長距離ロードレースとなった関口選手。メイン集団から遅れるも補給を受けつつ脚を回していく。
レース早々にメカニカルトラブルを被った小畑選手。前日に良く動けていただけに残念な1日となった。
一人残された米谷選手だったが、メイン集団での勝負に絡んでいく。
まだ紅葉には早い三国川ダム湖岸を進む20名弱の小さなメイン集団。
枚数を残す強豪チームの動きに耐えきれずメイン集団から遅れた米谷選手。マンセボ選手と二人でフィニッシュを目指す事に。
最後の補給を受け取る米谷選手と、よねちゃんが受け取らなかったサンドイッチを頬張る宮澤監督。
完走14名の厳しい戦いの中、12位でフィニッシュラインを超えた米谷選手。お疲れ様でした。
RIDERS REPORT
関口選手(JPT):
ジュニア制限で完走できない事がわかっていた。その為、序盤から逃げにトライしてレースが終わるまで攻めの姿勢で動くのが理想系だった。200mほど登りそこから上り基調のアップダウン、そして下りに入る一周12kmのコースだった。登りをこなせば得意なコースだった。韓国DMZを終えて体調を崩し練習が思うようにできない中でのレースだった。不安ではあったが前日のクリテリウムで心拍を上げられていたので、そこまでコンディションを上げられていないという問題視はしてなかった。
スタートして最初の登りは先頭でこなせた。そこからペースアップを図り2人で飛び出すことができたが、逃げを容認することはなく登り終えて向かい風区間に入り集団に吸収された。そこから集団後方にポジションを落としてしまいアップダウンに入っていたことも重なり、ポジションアップができないまま下りに入った。思ったより回復できず、心拍もいつもより落ちづらかった。登りに入り明らかに自分のオーバーペースだった。同チームの米谷さんが声掛けしてくれたおかげで登り手前の150mまで耐えれた。だが集団から一番最後に千切れてしまった。単純にフィジカル的な問題だった。そこからグルペットを形成して3周程走ったがタイムアウトでDNFとなった。
もう一度同じレースを体験できるとして、登りを千切れずに済んだとしても同じような結果になっていたと思う。単純にフィジカル不足に尽きる。最初のJBCF大会を思い出す。自転車競技を始めてフィジカル不足の結果DNFになるレースは初めてのJBCFレース以来二度目だった。ここから得るものは多いと思っている。2020年度群馬ではフィジカル負けの結果、DNFした。カテゴリーはYだった。そこから一年、2021年度同カテゴリーの群馬で優勝を果たしている。更に一年後の今回、JPT初参戦を果たした。同じような成長はできないとは思っているが目指す余地はある。結果はDNFだったものの目標を見つめ直したり、JPTのレベルを知れたり自分の中でかなりプラスになった。先ずは来週の群馬、コンディションを上げて挑みたい。
米谷選手(JPT):
クリテが雨だったためか、レース後の暑さからアイスを食べたのが良くなかったか。宿に戻ってから下痢と腹痛に見舞われ、夕飯はまともに食べられなかった。夜には大分治まり、監督に作ってもらったおじやも、翌日の朝食も無事食べられたが不安は残った。アップでの身体の感覚は悪くなかったので恐らく大丈夫とは思いつつ、ハンガーノックには特に注意することにした。
1周目からハイペースで進む中、関口が逃げに乗るべく前で動いていた。関口が対応できないタイミングでは自分も動いたが、ここでは決まらず。クリテに引き続きコーナーが怖く、序盤は毎回下りで遅れて復帰に足を使った状態で登りに入ったこともあり、2周目に逃げが決まったことを認識できなかった。
抜け出せないまま集団が落ち着き、逃げがあることを知った時には集団はだいぶ小さくなっていた。長時間の追走を嫌ってか愛三が早めにコントロールしペースを上げ、前のトラブルもあってレース半分ほどの距離を残し逃げは吸収。人数を残しているチームや金子くんを中心にしたアタック合戦となった。
自分からは動かず力をため、タイミングを見極めて勝負しようと考えたが、2時間半を過ぎたあたりから身体が動かなくなり、登りで遅れるようになった。その都度復帰して耐えたものの残り4周の登りで脱落。先に遅れていたマンセボと合流し、あとはゴールまでほぼ二人旅。最後は吐き気もあり水を飲むのも苦しかったが、どうにか間に合った。
結果的に前日にお腹を壊した影響はほぼなかった。着順は単純に地力の差、完走したのは諦めなかったから。今使える練習時間の中では頑張った方だと思う。品川鐵工所さんのスポンサーする大会を二日とも、特にロードを完走出来て安心している。中盤までの下りで毎回遅れて足を使ったのはもったいない。ただ、当日、あるいは当日までにどうにか出来たかと言われても難しかっただろう。レース後半はだいぶ安定してきたので以降のレースで活かしていきたい。次は中3日で群馬での3連戦。これだけ短いインターバルでの連戦は初めてだが、今回掴んだ感覚を繋げられるように体調に注意して準備していく。
小畑選手(JPT):
最初に書きます。準備してきた物、今の自分がどこまで走れるのか?そんな事を試せるレースと思ってスタートしましたが何も出来ず何も試せず。
スタートは前列に並びスタート。最初のコーナーをそのまま良い番手で曲がり、補給地点を過ぎ、上りから中盤の左コーナーの折り返しを越えた直後、リヤメカを後続選手の前輪で弾かれ走行不能に。マビックカーからスペアバイクを借りてペーサーしてもらい集団を追走しましたが、車列に追いつくのが下りパートに入るところになってしまい、その時点で追いついたといっても先頭は遠く彼方に見える。降ろされるまで走るかと思い、ペースで走りつつ狩野選手、佐野選手等と合流しながら全部で4周してDNFでした。
スタート1キロの序盤での機材トラブル。レースアクシデントとはいえ集団の動きを見ながら走るの大事!!と思いました。
宮澤監督から
去年は勝ち逃げが最初にできてしまったので、今年は速い展開が続き、決定的な動きまでには時間がかかった。関口は序盤から積極的に動きを見せたが、集団の後ろに下がってしまったのが良くなかった。まだ走り始めて間もないが、失敗は繰り返さないように今後の走りに期待している。米谷の体調が良かったのと、サバイバルな展開は追い風になった。最終的には切れてしまったが、良いレースができたと思う。関口も米谷の走りを学べるレースが今後あると良い。
米谷 ¥20,000
関口 ¥10,000
小畑 ¥5,000
Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.