08SEP.2024@第1回新城ロードレース, JPT#13

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第1回新城ロードレース
– 愛知県新城市庭野、日吉、吉川、小畑、中宇利、富岡、黒田特設コース(16.0km 周回コース) –

 
【JPT 16.0km/10周 160.0km】


1位 沢田 時(宇都宮ブリッツェン) 3:53:12 ave. 41.16km/h
2位 孫崎 大樹(KINAN Racing Team) +00:00
3位 阿曽 圭佑(Sparkle Oita Racing Team) +00:00
4位 花田 聖誠(宇都宮ブリッツェン) +00:00
5位 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島) +00:00
6位 織田 聖(マトリックスパワータグ) +00:01

21位 高橋 翔(Bellmare Racing Team) +06:58
DNF 米谷 隆志(Bellmare Racing Team)
DNF 藤本 元貴(Bellmare Racing Team)
DNF 小畑 郁(Bellmare Racing Team)
DNS 高杉 知彰(Bellmare Racing Team)
DNS 川島 綾太(Bellmare Racing Team)

 


 

9月8日(日曜日)に「第1回新城ロードレース」が愛知県新城市の桜淵県立自然公園付近を舞台に開催されました。今回はJプロツアーのみとなるためBellmare Racing Teamからは小畑郁・米谷隆志・高橋翔、そしてここまでJエリートツアーE1カテゴリで走っていた藤本元貴選手がJプロツアーに復帰し、合わせて4選手が出場しました。愛知県新城市は「愛知・名古屋アジア競技大会 2026」のロードレース競技の開催予定地となっており、今回のレースもプレ・イベント的な位置づけで開催されました。アジア大会のコースとは異なると思われますが、本レースも1周16kmの周回コースで行われています。
コースは平坦基調ではあるものの、前半に登坂区間があり、続く下り区間が狭くテクニカルなため、この上りと下りが勝負どころとなりました。また残り2km地点の丘も道幅が狭く制限されたため、落車が起きやすくかつ集団にセレクションがかかるポイントになっています。実際、小畑選手はこの区間での落車に巻き込まれてしまい、レース前半でのDNFとなってしまいました。久々のJプロツアーを走る藤本選手。序盤は集団で周回を重ねていましたが暑さにやられたのかペースダウン。粘りの走りを見せてくれましたがこちらもDNFとなっています。一方の高橋選手と米谷選手。5周目付近で形成された逃げ集団には入ることが出来ず、この後の追走の動きの中で米谷選手は脚を攣り始めてしまい高橋選手のサポートに回ります。その後、米谷選手も脚が止まってしまい、高橋選手が追走集団で一人気を吐く展開となりました。追走集団から飛び出しを見せるなどの動きも見せてくれた高橋選手は21位でフィニッシュしています。
詳しいレース内容やコメントは、是非レポートをご確認ください。

 
 

PHOTO REPORT (JPT)


 

レースを待つ選手たち。今回から藤本選手がJプロツアーに戻って来た。
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E1のレースはありませんでしたが、知名選手も会場に来てくれました。
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チームプレゼンテーションに並んだ4選手。小畑選手がちょっとかわいい(笑)
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Jプロツアーのレースがスタート。
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先頭付近に位置取る小畑選手がチラリ。
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Jプロツアー復帰戦の藤本選手に続く、米谷選手と高橋選手。
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2周目の落車に巻き込まれてしまった小畑選手。
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暑さにやられてしまった藤本選手は集団のペースアップから脱落。後続集団でのレースとなったが序盤の位置取りを見るに次戦以降に期待。
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逃げに入れなかった高橋選手と米谷選手は後続の追走集団で周回を重ねる。
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弱虫ペダルの内田選手らと追走集団から飛び出した高橋選手。
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5周目の段階で脚が攣り始めていたという米谷選手はここでDNF。
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一人気を吐いた高橋選手が21位でフィニッシュラインを超えた。
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RIDERS REPORT


 

高橋選手(JPT):
後半戦の新城。この夏、やってきた事をしっかり結果として出したいと思った。また前回のレースでの反省で上がったコミュニケーション不足を改善し、チームで動くということを意識した。コースは平坦基調で少し斜度のキツイ上り・テクニカルな下りと自分の得意なレイアウトだった。激しい展開になるだろうと予想し、常に集団の前方に位置していつでも動けるようにしようと思った。
レース当日は気温が高く陽射しも強かったのでしっかりと水分、エネルギーを補給することを心掛けた。スタートしてからは前に前にと意識してレースを進めた。しかしなかなか思うような位置には行けずに真ん中で埋もれてしまう。米谷さんが上手く集団の前に抜けてその後ろを付いていこうと思ったが、前が塞がったりで一緒にはいけず。水分は摂ってはいたが、かけ水や氷などを受け取れず3周目で軽くオーバーヒート。一旦落ち着き少し順位を落としてフィードで水と氷を受け取る。脚も削られてる上にオーバーヒート気味な身体を回復するのに時間が掛かってしまい、5周目あたりで作られた逃げには乗る事が出来なかった。その後、米谷さんにどういう風に動けば良いかを聞き、ヴィクトワールの動きに気を付けた方が良いと教えてもらった。
しかしその後の追走にも対応出来ず。7周目付近で弱虫ペダルの内田さんから一緒に飛び出そうと誘われて乗ることに。正直、そんな力は残ってなかったが、このまま集団にいても何も変わらないのでやるだけやってみようと思った。そのまま飛び出し、上りに入る時には7~8人程のパックになった。その後は高速ローテで脚は削られて限界状態。8周目の上りでアタックが掛かるが反応する脚はなく、その後は愛三の選手とのパックでレースを進めて21位でフィニッシュ。
まず、今回良かった事はコミュニケーションが取れたこと。チームメンバーと情報を共有してレースをより良く進められたのは良かった。課題となるのは集団での動き方。前で展開しないといけないのは分かっているが埋もれてしまっているのが現実。米谷さんからのアドバイスや自分なりにもっと考え行動して次に繋げていきたい。またここでレースが動くな、という雰囲気を感じ取ること。もっと周りを見てレースをしなければならないなと痛感した。次の魚沼ではこの辺りの課題を克服し過去最高の走りで良いリザルトを残したい。

 
 

藤本選手(JPT):
後半戦からJPTに上げていただき、あのハイペースでキツイ闘いが出来ると思い楽しみな気持ちの反面、昨年のスランプがまた来ないように調子を上げられるようにしなきゃと言う焦りと不安がある中挑みました。大会当日、ウォーミングアップで走った感じ脚の感覚は良く、ケイデンスを徐々に徐々に上げ高ケイデンスになってもしっかりパワーの掛かる感じがあったので今日は闘える!と意気込み整列しました。レース前に決めてたのは常に右側で走りいつでも反応出来る位置にいると決めていました。
最初の周の登りからハイスピードで上がり、私は右側で走ろうとしたタイミングで後ろから来た小畑さんに道を開いていただいて先頭で登りをクリアできました。最初の周は自分が思っていた以上に調子のよさと楽をして走れました。2周目も先頭付近で登り区間を終え、横浜ゴムの工場の登りあたりで胃の気持ち悪さが出てきて3周目の補給で水をいただいたが掛水で終わってしまうほど体が熱く、なかなか心拍が戻らなく集団から落ちてしまいました。その後、集団から落ちてしまった選手と2周ほど周りレースを終えました。
今回のレースでは集団の動きに沿って走れたと言うところやしっかり水分や補給を摂れたのは良かったと思います。ただ、レース中に心拍が戻りきらないのは気温の問題も一つかもしれないが、強い選手より走り込みが足りてないのも事実です。後半戦も残りわずかなので悔いのないように準備をしてレースではチャンスを溢さず頑張りたいと思います。

 
 

米谷選手(JPT):
後半戦の幕開けとなる新城ロード。荒れた下りなど注意箇所はあるが、ダイナミックな公道コースなので楽しみにしていた。1つ目の登りから下りにかけて集団が割れるのは明らかで、ここで後手を踏まないことが重要なレイアウト。愛三の石上やサンブレイブ宇賀は勝負所を間違えないことが多いので、注意して見ていた。自分の調子は正直良くはなかった。ここ数週間の中で調子の波は合わせられていたが、いつものインターバルで良い時のようには踏めていなかった。
当日は暑くなったので水分、塩分を摂ることを意識してスタート。自分の調子が良くないので、後半に足を残せるよう序盤の1つ目の登りは楽に越えて2つ目のパックに入れるぐらいにセーブしながら走った。しかし、2つ目のパックも案外小さく、思ったより隠れられずにこれは失敗。展開的にも強い選手が前に抜け出して固まってく流れが出来ていたので、これを高橋に伝えて自分は前の流れに入った。
登りに集団の前で入ることを徹底したが、上り切りの位置が若干足りず下りでの分断を食らった。その流れのため5周目あたりで形成された逃げ集団には入れず。6周目では宇賀、トマ、ダイボールと4人で登り切りから抜け出し追走を形成しかけたが、平坦区間で自分が他3人に比べ全く踏めずローテに入れなくなり後ろに吸収された。5周目あたりからすでに脚が攣りそうで、6周目のトライで今日は難しいと悟った。そのあとは高橋のところに戻って、ヴィクトワールの動きに注意しつつサバイバルな展開を生き残ってくれと伝え、中切れのブリッジなどサポートしつつ進んだ。7周目に宇賀やダイボールが案の定追走に動いたが対応できず、高橋も送れなかった。8周目の1つ目の登りで完全に足を攣って動けなくなり脱落。レースを降りた。
レースの大枠は見えていた、と思う。ただ、マークする相手、マークの仕方を間違えたのと、単純に力が足りなかった。スタミナも短時間のパワーも足りず展開に乗り遅れ、大きなダメージを受けて最終的に足を攣った。あんな攣り方をしたのはレースでは初めてで、今の自分の弱さを突き付けられた思いがしてかなりショック。まあ、現実は受け入れないと始まらない。残りのレース、さらにその後のために、足りなかったこと、やるべきことを探していく。
高橋がとても頑張っているのがレース中、特に後半感じられた。その肝心な後半にサポートできなかったのが申し訳ない。ただ、前半のレースが動いている時に前にいないのはもったいない。残りのレースではそこも改善していけたらと思う。

 
 

小畑選手(JPT):
個人的な事情から話すと…ここ最近の心臓の違和感は気持ちのもち様という事にして、高強度のトレーニングを気にせず入れる!という事でここひと月の間に強度を取りに行く練習を盛り込み、それなりに走りに手応えを感じ始めていました。まずは短時間1分パワーなどは600w超えてきていたので徐々にパフォーマンスを取り戻しているかなと、そんなコンディションで走った新城ですが。そんな簡単では無く(涙)完全にすこし大事に走った事が裏目に。
スタートはうまく並んで前方でスタート。最初の登りに入るところまでは集団前方をキープ、登りに入り、道幅が狭くなってから集団の脇をキープ。スペースがあっても上がらないU23選抜の選手を交わして、上りあぐねていた元貴を前に押し上げる事が出来た。ここがチームに出来た1番の事だったのかも。
チームの3人は登りのピークに向けちゃんと集団で通過するのを後ろから見ながら、登りで足を極力使わない様にと少し余裕を持って登り、ちょっと心配だった下りパートも特にトラブル無く下る。先行している集団を追いかけていた最中、自転車競技でもお馴染みイノアック(IRC)工場前の道路幅が狭くなるポイントで落車が発生。足止めされて追走集団を追走しないと行けない事に(※コースの注意ポイントとか選手に共有されていないのでは?と本当に心配になる)。せめてコースが狭くなっていたら声を掛け合えよと思う。後から聞くと1周目も登り区間に入るやはり道幅がすこしタイトになる所で落車があり、足止めされた選手も多かったとの事。無駄な落車が多すぎる。まあ落車に巻き込まれるポジションを走っていた、選んで1周目攻めずに走った自分が悪いという事だなと納得するしかない。そして集団を無駄に牽引しないと行けない展開になり。2周目の登り区間までに集団のペースが落ちているのが目に見えて分かるのにそれ以上に自分の足が止まっていて集団復帰出来ず。都合コースを3周回してのDNFでした。
もう少しFTPパワーを上げないと今の集団に留まり休めないなと再確認しました。南魚沼にどこまで積み上げられるかそう簡単ではない事は重々承知していますが。
先を見据えてトレーニングしたいと思います。
サポート&応援ありがとうございました。

 
 

宮澤監督から


 

新しいレースだが、登りはそれほど長くない一方で下りががテクニカルなコースとなった。下った順番に生き残っていく展開の中、各チームの思惑に乗っていく展開が予想された。
夏休みを利用して、高橋選手もトレーニングをしっかりと積めてきていることを実感しつつも、レースの展開に積極的に乗って行けるかどうかが焦点となった。米谷選手は体調がそれほど良くないことはわかっていたが、途中からサポートに回り、チームとしてもまとまった動きの中で、高橋選手の成長を感じられるレースとなった。今回、E1から藤本選手をJPTに昇格させて久しぶりのJプロツアーを走った。体調面で暑さに対応できないレースになってしまったが、高橋選手も藤本選手もU23のこの時期に大きく成長して欲しいと思っている。

 

高橋 ¥16,000
米谷 ¥5,000
藤本 ¥0
小畑 ¥0

 
 

Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.