02SEP.2018@第8回JBCFタイムトライアルチャンピオンシップ, JPT #17
第8回JBCFタイムトライアルチャンピオンシップ
– 渡良瀬遊水地内谷中湖北ブロック –
5.3㎞/3周 15.9km
1位 窪木 一茂(チームブリヂストンサイクリング) 19:41.09 av48.42km
2位 増田 成幸(宇都宮ブリッツェン) +00:01
3位 佐野 淳哉(マトリックスパワータグ) +00:42
4位 小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン) +00:44
5位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) +00:45
6位 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team) +00:48
前日のチームタイムトライアルを6位という好成績で終えたLEOMO Bellmare Racing Team。その好調な流れをもってJプロツアー第17戦 第8回JBCFタイムトライアルチャンピオンシップに挑んだ。前日とは異なり今回は個人でのタイムトライアル。チームタイムトライアルと同じ渡良瀬遊水地に設定された1周5.3kmの周回路を3周回する15.9kmのコースを各選手の個人のチカラのみで走り抜ける。
前日と同様にこの日も雨の予報ではあったが、上空の雲がギリギリ雨粒を落とさないままJプロツアーのレースがスタート。チームの第1走者の岩瀬選手が第3ウェーブでコースに入り、22分40秒8でフィニッシュした。続く第4ウェーブで小嶋選手が出走。小嶋選手はトップから2分3秒遅れの21分45秒5。同じく第4ウェーブの最終走者で米谷選手が出走。21分27秒9のタイムは昨年のタイムを20秒程縮める好成績となった。最終ウェーブとなる第5ウェーブに才田選手が出走。米谷選手の周回中にポツポツと落ち始めた雨は、この頃から大粒の雨となって路面を完全なウェット状態にする。水しぶきを上げながら走行する才田選手は予想以上の好タイムで周回を重ね、最終的には20分30秒7でトップから48秒遅れの6位に入った。
才田選手レポート:
調子は良かったし、今シーズンはLEOMO TYPE-Rを使ってタイムトライアルの練習に多くの時間を割いてきた。準備は出来ているので、あとは設定パワーで走り切る事だけだった。スタートからフィニッシュまで集中して踏み切ることが出来、20分の最大パワーを更新する走りで6位。おそらく今年はもうタイムトライアルを走る機会はないが、来年以降に自信を持てる結果となった。
米谷選手レポート:
前日のチームTTと比べて疲労が抜け、好調とはいかないまでと頭も体はかなりシャキッとしていた。ウォーミングアップでもFTPまではあまり苦しまずに上げられ、それなりには走れそうな手ごたえはつかめた。事前の練習でFTPペースで15キロは確実にこなせるのは確認していたので、その少し上のペースを狙って2周目まで走り、残り7分をしっかり追い込もうと考えてスタートした。
レースは順調に入ったが、メーターにトラブルがあり、1周するまでにスピードやタイムを含め全ての走行情報が見られなくなったので、感覚を頼りにペースメイクをする状況になった。調子に自信が持てないこともあり、終盤に大崩れはしたくなかったので、2周目までは少し余裕を持ち、3周目に1枚ギアを上げて追い込んでいくイメージで走った。ラップタイムだけでも知りたかったが、1周目、2周目ともにスタート地点の時計が見えず、アナウンスも聞こえなかった。その後はトラブルもなく、2周目に抑え過ぎて追い込みきれなかった感はあるものの、それなりにタイムをまとめてゴールした。ログを確認したところ、2周目まではほぼFTP、3周目に尻上がりに追い込むペース配分になっていた。
去年の同大会よりタイムを20秒以上縮めることができ、出力も高くはなったが、去年とは異なりTTバイクを使ってのレースだっただけに期待したほどのタイム短縮ではなかったのが正直なところだった。ポイント配分のやや高い上位20位まであと4秒弱であり、2周目までのペースメイクで攻められなかったことは悔やまれる。ただ、あまり良くない調子の中でも感覚だけでFTPを保ち、垂れずに走れた事は良かった。このレースでTTバイクという特性の違う自転車を初めて使うことになり、3週間かけて準備してレースに挑んだ事は良い経験になった。
小嶋選手レポート:
前日のチームTTで調子の良さを感じていたので、とにかく最後まで踏み切る事を目標にレースに挑んだ。1周目からしっかりとパワーが出ており、ラスト3周まで感触良く踏めた。トータルのパワーもしっかりと出せており、調子も良い。この状態をキープし、次戦の山口ではしっかりと結果を残せるレースをする。
岩瀬選手レポート:
ポツポツと雨が落ちていたためウォーミングアップはローラーで行った。アップ中の感覚ではパワーを出した時の感覚がよく、コンディションは昨日より良く感じていた。目標は21分台。イメージとしては、後半から徐々にペース上げるのではなく、前半から後半までそのままのペースをギリギリでキープできる走りを目指した。
パワー数値でのペース管理は出来なく感覚で行ったため、ペースを読むのが難しかった。1周目07:39、2周目07:29、3周目07:31とイメージ通りにコンスタントに走れた事は良かった点だが満足できるタイムではなかった。走行中の感覚は悪くなく最後まで出し切れたので、これが今の実力と素直に受け止めたい。この独走力ではロードレースでも優位には立てない。今回のレースを参考にして自分の足りない所を明確にし精進していく。
宮澤監督から
結果のみで評価される個人タイムトライアル。才田はここ数年目標にしていた鈴木譲選手よりも早いタイムが出た事、20分のパワーも357Wと高い値が出た事、LEOMO Type-Rのデータを見るとサドルの座り直しが今までよりも激減した事など良い点が多く見られた。LEOMO等のスポンサーの支援で走りが良くなっているし、今回の順位は良かったと思う。米谷は体調に不安を抱えるレースでは合ったが良い結果を出した。小嶋については2分というタイム差は使用機材がロードバイクだったとしても良い結果とは言えないだろう。岩瀬は独走力が試される個人TTが今後最も大きな課題になりそうだ。
才田 ¥20,000
米谷 ¥10,000
小嶋 ¥4,000
岩瀬 ¥4,000
PHOTO OF THE DAY
全力でフィニッシュラインに飛び込んでくる才田選手が6位に入る。
PHOTO REPORT
岩瀬選手は22分40秒8で65位に入る。高校生ライダーではあるがリザルトの後ろには18人いる。
宮澤監督のエアロヘルメットを借りて走る小嶋選手。21分45秒5で35位はもうひと踏ん張り。
米谷選手の2周回目辺りから雨が落ち始めた。天候が変わる中、21分27秒9で22位に入り、前年の記録を20秒ほど更新した。
路面が完全にウェットな状況の中で6位に入る走りを魅せた才田選手。
Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera