29JUN.2019@第88回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース, MU23

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第88回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース
– 静岡県小山町/富士スピードウェイ –
10.8km/11周回 118.8km


 

1位 武山 晃輔(Team UKYO) 3:07’33
2位 沢田 桂太郎(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +00’00
3位 今村 駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +00’08
4位 花田 聖誠(Team Eurasia-IRC TIRE) +00’08
5位 石原 悠希(InterPro Cycling Academy) +00’08
6位 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) +00’08

51位 岩瀬 照(LEOMO Bellmare Racing Team) +09’51
DNF 中川 由人(LEOMO Bellmare Racing Team)


 

6月27日(木曜日)から30日(日曜日)までの4日間、静岡県小山町にある富士スピードウェイを舞台に今年の日本一を決める全日本選手権が開催された。初日となる27日は第23回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会が開催され、LEOMO Bellmare Racing Temaからは才田選手が出場。また28日からは3日間の日程で第88回全日本自転車競技選手権大会ロード・レースが開催され、29日のMU23に岩瀬選手と中川選手の2名が出場。続く最終日の30日にはMEが開催され、才田選手・米谷選手・岸選手の3名が出場した。

 

28日(金曜日)からは第88回全日本自転車競技選手権大会ロード・レースがスタート。初日はジュニアやU15・U17のレースが開催され、チームからの出場はない。夕方になると、明日にレースを控えたMU23出場の岩瀬選手と中川選手が試走に訪れた。

 

明けた29日(土曜日)の午前中に岩瀬選手と中川選手が出場するMU23のレースが開催。富士スピードウェイには早朝から濃い霧が立ち込め、MU23のスタート時刻は午前8時から9時に変更され、周回数も11周に減らされてのレースとなった。
霧をかき消してくれた小雨が降る中でのレーススタート。序盤は集団後方でのレースとなってしまった2人。きついコーナーやアップダウンが続くだけでなく、雨で滑りやすい路面では大きく減速する部分も多く、集団後方ではインターバルがかかってしまう。これに耐え切れなくなった中川選手は3周目で集団から脱落してしまい、4周目でDNFとなる。一方、腰に故障を抱えていた岩瀬選手は予想より走れている模様で、レース中盤からは良い位置取りでレースを進めた。最後は集団でのスプリントになったMU23のレース。最終盤の登坂区間でメイン集団から遅れてしまった岩瀬選手だったが、何とか最後まで粘り切って最終便での完走となった。

 
 

PHOTO REPORT


 

アップを進める岩瀬選手と中川選手。
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レース前のミーティングも入念に。
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霧が残るMU23のスタートライン。
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序盤は集団後方で進める、岩瀬選手と中川選手。
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あまり得意ではないコースと悪天候の下、集団後方で粘るもDNFとなった中川選手。
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富士スピードウェイのダンロップコーナーを進むMU23の集団。この日は大きな逃げが生まれることもなく、集団のまま最終局面まで進んだ。
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中切れが頻発するも、中盤以降はメイン集団内で周回を重ねた岩瀬選手。
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メイン集団で粘り続けるも最終盤の登りで遅れてしまった岩瀬選手。
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ゴール間際になって雨脚を強める富士スピードウェイ。
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最終便となった集団で完走を目指す。
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腰の痛みも出ず、最後まで踏み切った岩瀬選手がフィニッシュラインを超える。
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岩瀬選手を迎えるチームメイト。
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レース後も次に向けた対策を練る。
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RIDERS REPORT


 

岩瀬選手:
レース中キツかった区間は2つ。1つ目は残り6km地点の1番長い登り区間。最初の3周は心拍が上がって異常にきつかった。アップで心拍を上げ切れていなかったのが原因だと思うのでもっと心拍の上がるアップ内容をするべきだった。2つ目は残り4km〜残り1kmの180度コーナーを含む最終コーナーまでの区間。180度コーナーまでの位置取りが難しかった。
残り6kmの1番長い登り切りから、イベント広場前1km程の平坦で出来るだけ位置上げ、そこから180度ターンまでの下り基調に備えた。ただ登りがきつかったのでそこからの平坦が踏み切れず、思い通り位置を上げれなかった。ここの区間を楽に感じられたらレースは相当有利になったと思う。どちらの区間ともに自分のインターバル能力不足が反省点。
上手くいった事は、レース中盤から前々で走れた事。前から10番手付近を落ち着いて走れた事は良かった。また、今回痛みが出なかった点も良かった。那須塩原クリテの時は翌日に痛みが出たので経過をしっかり見ようと思う。悪かった事は、レース前半がかなりキツく、そこで疲労が溜まった感があった。アップの工夫と、そこでキツくなることを考えていなかったので焦りもあり余計キツくなった気もするので、今後はもっとあらゆるレース状況を予測する事。
ギリギリでしたが復帰からの全日本U23完走は自信に繋がりました。久しぶりに達成感があるレースが出来て嬉しいです。

 
 

中川選手:
前日の試走で路面がとても滑りやすいことを確認。転びたくないという気持ちが強くなってしまって、全体的に下りのコーナーが遅かった。ローリングスタートは一番後ろで上手なライン取りを確認しながら走った。サーキット外に出るかなり狭い部分と180°ヘアピンはかなり詰まっていて、後ろでは完全にストップする選手もいた。サーキット内に入り道幅が広がったところで前に上がり、リアルスタートはほとんど先頭だった。しかし最初の下りで濡れた路面が怖くて位置を落としてしまった。そしてシケイン前で前走者が後輪を滑らせて落車。自分は大丈夫だったが余計に怖くなってしまった。
その後は前に上がることが出来ず、集団後方でインターバルがキツくて消耗した。分かっていたのに失敗して悔しかった。 そのまま集団後方で走り、3周目の残り6kmの登りで集団から遅れた。その後は遅れ集団で走り、4周でレースを降ろされた。
今回のレースは気持ちを含めての準備が全て足りていなかったです。レース中の集中力が低かったことも反省です。シーズン後半にはレースでの順応力を上げて良い結果が残せるようにしていきたいです。

 
 

宮澤監督から


 

U23はほぼチームでまとまって走る事が無いため、個々の能力がそのまま出たレースだった。故障中の岩瀬のトレーニング不足は否めないが、シーズン半ばなので次のJプロツアー広島に期待している。トレーニングのメリハリがあまり出来ていないので、その辺りが課題だろう。今回のコースで岩瀬の怪我の痛みが出なかったのは良いニュース。中川は得意ではないコースだったが、集団の後ろでのインターバルというJプロツアーと同じ課題が残ったのは残念だった。


 
 

Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.