30JUN.2019@第88回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース, ME

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第88回全日本自転車競技選手権大会ロード・レース
– 静岡県小山町/富士スピードウェイ –
10.8km/21周回 226.8km


 

1位 入部 正太朗(シマノレーシング) 6:12’27
2位 新城 幸也(BAHRAIN MERIDA) +00’00
3位 横塚 浩平(Team UKYO) +00’08
4位 湊 諒(シマノレーシング) +01’41
5位 伊藤 雅和(NIPPO VINI FANTINI FAIZANE) +01’49
6位 草場 啓吾(愛三工業レーシングチーム) +01’49

DNF 米谷 隆志(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 岸 崇仁(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNF 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team)


 

6月27日(木曜日)から30日(日曜日)までの4日間、静岡県小山町にある富士スピードウェイを舞台に今年の日本一を決める全日本選手権が開催された。初日となる27日は第23回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会が開催され、LEOMO Bellmare Racing Temaからは才田選手が出場。また28日からは3日間の日程で第88回全日本自転車競技選手権大会ロード・レースが開催され、29日のMU23に岩瀬選手と中川選手の2名が出場。続く最終日の30日にはMEが開催され、才田選手・米谷選手・岸選手の3名が出場した。

 

最終日となった30日(日曜日)はMEが開催され、才田・岸・米谷の3選手が出場した。レース前の予報では期間中最も雨が降ると言われていた最終日だったが、時折小雨が降ったり止んだりする程度の富士スピードウェイ。1周10.8kmの周回コースを21周する合計226.8kmの超ロングレースが午前9時にスタートした。

 

ローリング・スタートからリアル・スタートが切られると、その直後から別府選手が集団先頭に飛び出してハイペースで牽引し始める。この展開に集団後方では遅れる選手が続出し、才田選手もこれに巻き込まれてしまう。苦手な雨の下りという悪条件も加わり、メイン集団から遅れたまま3周ほどでDNFとなってしまった。一方、序盤の数周回は岸選手が集団前方で動き、一時は別府選手の背後に位置取る姿も見せる。今回のコースレイアウトでは大きな集団が渋滞してしまうような狭い区間もあるため、序盤を集団前方でこなす事は正しい動きだったと思われる。ただ、ここ数戦でも序盤での「動き過ぎ」が指摘されていた岸選手。この後も脚が残るかどうか心配になる。

 

その後も出入りの激しい展開が続き、山本(元)選手(KINAN Cycling Team)や小石選手(Team UKYO)らの有力選手を含む9名の集団が先行。これでメイン集団が落ち着くかと思われたが、別府選手や新城選手(BAHRAIN MERIDA)を主体に逃げを引き戻そうとする動きが激しく続く。ここで耐えきれなくなった岸選手が集団前方から脱落。そのままメイン集団に戻ることなくDNFとなってしまった。
この時点で1人となった米谷選手。序盤は滑る路面やグレーチング、マンホールなど事前に確認した危険個所をひとつづつクリアしながら、確実に集団が繋がった所で走ることに集中する。頻発した落車はほぼ予想通りの所で起き、その分余裕をもって回避するが、一度は土手の芝生に登って回避する羽目に。その中でカウンターに何度か反応するも、集団から抜け出すことはできずに集団待機。ハイペースが続く集団も「いつか必ず緩む」と信じて耐え続ける。

 

9名の先行集団も2周ほどでメイン集団が吸収。この直後に徳田選手(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が1人で飛び出すと、やっと集団に落ち着きが訪れる。メイン集団はシマノレーシングが中心となってコントロール開始。無理に前に位置取ろうとしても有力チームのトレインに弾かれて消耗しそうだったので、紺野選手、森本選手、小川選手、中里選手らのクラブチーム勢となるべく固まって協力しながら距離をこなした。集団が伸びてしまい、前での展開が見えないタイミングもあったが、周りに聞いて状況を把握するように努める。

 

この後、宇都宮ブリッツェンがコントロールに加わると集団のペースが上がり始める。15周目に入ったところで1人逃げの徳田選手を吸収。ここから勝負がかかることは分かり切っていたが、4時間を経過する頃から脚が動かなくなっており、15周目の登りで攻撃が始まったところでギアをかけられずにメイン集団から脱落。この時点で勝負に加わることも完走も無理だと判断し、怪我だけはしないようにと注意して1周半を走り、16周でレース終了となった。

 
 

PHOTO REPORT


 

210kmの厳しいレースに向けて準備を進める3選手。
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2019年の日本一を決めるレースがスタート。
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リアルスタート直後に3番手に位置取る岸選手。
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才田選手はスリッピーな路面と雨の下りに苦しんだ。
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丁寧に安定した序盤の走りを見せる米谷選手。
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序盤に動いた岸選手だったが、落ち着かないメイン集団の中で力尽きてしまい、最後は一人旅に。
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レース中盤になり、やっと落ち着いたメイン集団内を進む米谷選手。少しだけ表情も緩む。
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終盤に向けた新たな動きの中で、ペースが上がるメイン集団。
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力尽きた米谷選手の一人旅。
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元チームメイト横塚選手(Team UKYO)の走りを見守るLEOMO Bellmareのメンバ。横塚選手は見事3位に入った!!
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RIDERS REPORT


 

才田選手:
雨。雨の中のタイムトライアルを走っていたので路面の状況は把握できていた。落車は多いだろうなと思っていたので、前々にいないと危険であるとは分かっていた。ただ、ブレーキのかけ方が少し雑になるだけで後輪が滑るような状態で、自分のテクニックも周りの選手も信じることができず、前走車と車間を切ることしかできなかった。自分で作った中切れを登りで埋め、さらに前で起こっている中切れも埋め、集団に戻るを2周繰り返したが、その間も落車する人がいたり、常に全開に近い状況ながら神経も使う状況で3周でレースを降りた。登りの調子は悪くなかったので単純に下りと集団走行がこなせていないことが問題。年々悪くなっているのが悩ましいところ。

 
 

米谷選手:
怪我から復帰するめどが立ってからの1か月余り、コンディションを作る目標にしていた連戦の一つ目。調子は戻ってきたと感じていたが、練習期間から考えてより好成績の可能性のあるJPT石川に重点を置いていたため、長距離レースの対策はあまりしていないのが不安要素。目標は怪我なく完走。コース特性から、前半はプロチームが前を固めるため安定して前に位置取りするのは難しく、かつ終盤に前で動けた人以外は完走できないだろうと考えられたので、前半はなるべく力を使わずに集団から切れない位置を見極めて走り、温存して終盤に備える消極策をとった。
レース中はこまめに補給をとるよう心がけた。少なくとも2-3周に1回は受け取ったと思う。周りの選手とも補給を融通しあいながら走り、最後まで空腹やのどの渇きを感じることはなかった。
今回のレースでは現在の自分の力は出せたと思う。序盤をもっと前で展開できればもう少し余裕があったかもしれないが、転ぶことに対する恐怖心が強く残っているうえに滑りやすいコースでのハイペースのために難しかった。群馬交流戦180kmでの課題だった補給不足もなく、十分な量の補給をとって走ることができた。自分のミスで落車しそうになるタイミングもなく、前で起こった落車もすべて回避できたし、展開の把握もできていた。
15周目で遅れたのは長いレースに対する対策の差だと感じた。普段走っているJプロツアーは4時間前後での決着が多く、JPT石川は例年3時間弱の短時間。5時間を超えるレースで力を出す練習はほぼしていない。なので全力は尽くしたが、ある意味予想できる結末だった。15周目からのペースアップで、紺野さんを除きアマチュア選手は全員が脱落した。このタイミングで踏めたかどうかで、チーム力、トレーニングボリューム、テクニックなど、プロとアマの差がくっきり出たレースだった。
結果はDNFだが、苦しみながらも中盤の60人に残ることが出来たのは収穫。絶好調とはいかないまでも確実に調子は作れているので、いったん気持ちをリフレッシュして広島、石川を楽しみたい。

 
 

岸選手:
調子自体はここ数日で少し回復傾向にあると感じスタート。あまり考えすぎず、正直完走か3分の2走れれば次に繋がると思っていた。コースもインターバルの繰り返しでスリッピーな条件だったため前々で体を慣らしていこうと最初の3周は展開に乗りながら進める。ここで逃げができ集団が落ち着いたが、それを嫌がった新城選手と別府選手が交互にアタック。それに耐えきれず、コーナーや位置取りなど細かな動きで脚を削られて急に脚にきて我慢するもコースの裏側の登りでちぎれた。
スタート前の感触はよかったもののここ数週間でのインターバル能力の低下は否めなかった。メンタルの回復に努める。

 
 

宮澤監督から


 

序盤が1番厳しい展開だった。一段落するまでに残れたのは米谷選手のみ。そこから2回ほど厳しいふるい落としの展開があったので、まだまだ全日本の勝負に絡めるレベルには達していない。ただ、もう一山越えれば展開次第で先頭集団が見える位置に来るだろう。これから続くJプロツアー広島、石川に期待している。


 
 

Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.