29SEP.2019@第3回JBCFまえばし⾚城⼭ヒルクライム, JPT #20

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第3回JBCFまえばし⾚城⼭ヒルクライム
– 群馬県前橋市/前橋合同庁舎エリアから⾚城⼭総合観光案内所までの特設コース –
21.5km


1位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 57:42 ave22.35km
2位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +00:00
3位 徳田 優(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +00:18
4位 石橋 学(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +00:23
5位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) +00:50
6位 米谷 隆志(LEOMO Bellmare Racing Team) +00:54

48位 岩瀬 照(LEOMO Bellmare Racing Team) +07:17
69位 中川 由人(LEOMO Bellmare Racing Team) +12:50
DNS 岸 崇仁(LEOMO Bellmare Racing Team)
DNS 才田 直人(LEOMO Bellmare Racing Team)


 

Jプロツアー前橋ラウンドの2日目はJプロツアー第20戦となる第3回JBCFまえばし赤城山ヒルクライム。前橋合同庁舎エリアをスタートすると、まずは赤城山麓の緩斜面を進み、赤城山南面道路を登る全長21.5kmのコースとなっている。2年前に開催された第2回大会では米谷選手が3位表彰台に上がったレース。一昨年と比較すると、マトリックスパワータグのマンセボ選手等の登りに強い選手が多く出場していたため、表彰台は少し厳しい状況。それでも上位フィニッシュの期待が高まるレースとなった。

 

LEOMO Bellmare Racing Teamからは、前日と同様に米谷・岩瀬・中川の3名が出場。早朝から広がる青空の下、秋の訪れを感じる少し冷たい空気の中で午前7時にJプロツアーの集団がスタートして行った。リアルスタート直後にいきなり中川選手がファーストアタック。ヒルクライムがあまり得意ではない中川選手も見せ場を作った。その後、コントロールがマトリックスパワータグに移ると徐々にペースアップ。向川選手、佐野選手と順にスピードを上げていき、アイラン選手が上げきったタイミングで満を持してマンセボ選手がアタックし、レースが始まった。

 

※今回はヒルクライム・レースのため、ここからの詳細は(いつもの)米谷選手レポートにスイッチしたいと思います。

 

パレードが終わるまでに前に上がってリアルスタート。中川君のファーストアタックで一瞬ペースが上がったが、吸収とともに東京ヴェントスがコントロールを始め、かなりゆったりとしたペースで序盤が進んだ。自分と似たような脚質で2年前も同じグループに入ったシマノレーシングの湊さんを目印に、なるべく風を受けないように位置取る。岩瀬の位置は序盤からずっと分からなかった。
勾配が増し、コントロールがマトリックスに変わると少しずつペースが上がっていった。目印にしていた湊さんは体調が悪いのかこの時点で脱落。意外だった。集団の15番手以内、宇都宮ブリッツェンと前後する位置で動きに備えていると、残り9kmあたりからマトリックスがさらにペースを上げていき、残り8kmを過ぎた辺りでマンセボ選手がアタック。レースが始まった。
マンセボ選手がアタックした時は集団の10番手付近にいて、反応しようと思えばできる状態だった。しかし、アタックの前のペースアップで若干苦しくなっていた事、マンセボ選手のアタックのスピードとここ数戦での圧倒的なパフォーマンスから、ついて行ったらオーバーペースで潰れてしまうと考え、ブリッジしていく石橋さんなども見送ったところ、宇都宮ブリッツェンの鈴木譲さんや増田さんが岡のためにペースで追い始めたのに乗ることにした。
ブリッジし切れなかったイナーメの岡泰誠さんを回収し、譲さんが引き終わって遅れ、増田さんのペースメイクに切り替わる頃に前からオールイス選手が落ちてきた。しばらく自分達のグループに居たが直に遅れ、宇都宮ブリッツェン増田さん、岡選手、イナーメ岡泰誠さん、VC福岡の前原君、自分の5人に。オールイス選手を引き離し、かつ前に見え隠れするBSの2人に追いつくために、余裕がない前原くん以外の4人でローテしたが、BSには届かなかった。
残り2km手前で岡泰誠さんがアタック、対応したがこれをきっかけに宇都宮ブリッツェンの2人はローテに入らなくなりBSは見えなくなった。自分もこのグループの頭を取るべく脚を貯めながら回っていき、残り1km過ぎの少し勾配があるところでアタック。増田さんに対応され、そのカウンターで残り300m辺りでアタックした岡選手に着けず、ゴールまでにその差を詰めることができなかった。

 
 

PHOTO REPORT


 

リアルスタート直後のファーストアタックに入る中川選手。Photo by Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY
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青空が広がった赤城山ヒルクライム、フィニッシュ手前1km地点。
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チームで最初に上がって来たのは…やはり米谷選手。5位争い集団の中、宇都宮ブリッツェン岡選手には先行を許したが、増田選手らを抑えて6位フィニッシュ。
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チーム2番手は岩瀬選手。
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ファーストアタックに入った中川選手はチーム3番手で通過していった。
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RIDERS REPORT


 

米谷選手:
前日の疲労はなく、身体はいつも通りに動いていた。目標は表彰台。2年前に3位になっていることもあり、集中力は高かった。頭一つ抜けた力を持っているマンセボ選手がレースを動かしてくる事、岡選手とオールイス選手が総合リーダーを睨んだ戦いをする事は想像できたので、その動きを利用しながら立ち回りたいと考えていた。
今回のレース、まず反省するべきなのは、マンセボ選手のアタックに反応しなかった事。確実にある程度の順位を狙うなら今回の走り方で良かったと思うが、表彰台に立ちたいと思っていた以上、一か八かになっても自分を信じて動くべきだった。終わってみればゴールで1分も差はなく、立ち回り方によっては表彰台の可能性はあったのではないかと思う。自分の可能性を試せなかったという後悔の残るレースになってしまった。また、ゴール前での動きも失敗だった。残り1kmまで待たずにもっと長い時間をかけた攻撃をすれば岡選手に先着できた可能性があった。岡選手の得意なレンジまで勝負を引き延ばしてしまったことでグループの頭を取り損ねたと思う。とはいえ、6位はそこまで悪い結果ではないし、調子が悪くない事も改めて確認できた。来週の秋吉台ロードではあまり考え過ぎずに思い切って動き、それを勝負にからむチャンスに繋げていくようなレースがしたい。

 

岩瀬選手:
初ヒルクライム。とりあえず出来るだけ長く先頭に付いて行く事。これだけを考えてスタートしたが、思った以上に脚が疲労していてスタートから余裕がなくきつかった。集団をコントロールするチームの選手が仕事を終えてポロポロ降りて行き、スタートから35分経ったタイミングでマトリックスがアタック。そこには付いて行けず、コース後半を千切れた選手達と登ってのゴール。正直もっと付いて行けると思っていたし、前日の40kmのクリテ程度で脚の疲労が抜け切れていないのは前夜のケア不足があると思った。
Jプロツアーも残り山口ラウンドのみ。そこで今シーズンの集大成としてコンディションの良さを出し切って終われるように残り数日を過ごしていく。

 

中川選手:
正直、自分はヒルクライムレースで結果を残すことは厳しいのでチームメイトのサポートをすることやアタックで目立つことを目標に走った。スタート直後の緩斜面区間でチームメイトの位置を上げることが出来たら良いなと思っていたが、すぐに2人は良い位置に上がれていた。そこで群馬グリフィンの渡邊選手と弱虫ペダルの大場選手と一緒にリアルスタートと同時にファーストアタック。リアルスタートから3.3km地点の大鳥居くらいまでは先頭で行きたかったがその前に吸収されてしまった。吸収されてからは2人とも良い位置にいる事を確認して、集団後ろまで下がりながら体を落ち着かせた。本格的に登り始めたところで集団から遅れ、そこからは自分のペースで走ってゴールした。次戦のチームTTではチームに貢献する走りをしたい。秋吉台ロードは自分にとって厳しいレースになると思うが、少しでも長く生き残りたい。

 
 

宮澤監督から


 

(後日掲載予定)


 
 

PHOTO OF THE DAY:


 

宇都宮ブリッツェンの増田選手や岡選手を引き連れてフィニッシュを目指す米谷選手。昨年の3位には届かなかったが、ヒルクライムでは強さを見せる。
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Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V., SPECIAL THANKS TO Nobumichi KOMORI/HATTRICK COMPANY