16JUL.2023@第21回JBCF石川サイクルロードレース, JPT#11

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第21回JBCF石川サイクルロードレース
– 福島県石川郡石川町・浅川町周回コース(13.6km周回コース) –
13.6km/6周  81.6km(ジュニア)
13.6km/9周 122.4km(JPT)

 
【ジュニア】


1位 島崎 将男(北海道帯広南商業高等学校) 2:12:58 ave36.81km/h
2位 佐藤 后嶺(北海道石狩南高等学校) +00:00
3位 髙橋 駿斗(北海道帯広南商業高等学校) +00:01
4位 髙橋 悠斗(COW GUMMA) +00:18
5位 山里 一心(チームロチ”ャース) +04:21
6位 岡崎 一輝(Yamanakako Cycling Team) +04:32

9位 北川 魁之介(Bellmare Elite Team) +07:10
DNF 知名 透真(Bellmare Elite Team)

 
【JPT】


1位 津田 悠義(KINAN Racing Team) 3:09:08 ave38.82km/h
2位 新城 雄大(KINAN Racing Team) +00:00
3位 トマ・ルバ(KINAN Racing Team) +00:00
4位 中井 唯晶(シマノレーシング) +02:28
4位 風間 翔眞(シマノレーシング) +02:29
6位 内田 宇海(弱虫ペダルサイクリングチーム) +02:57

14位 関口 拓真(Bellmare Racing Team) +06:24
DNF 米谷 隆志(Bellmare Racing Team)
DNF 才田 直人(Bellmare Racing Team)
DNF 小畑 郁(Bellmare Racing Team)

 


 

Jプロツアー石川ラウンドの2日目。舞台を福島県石川町・浅川町に設置された周回コースに移し、Jプロツアー第11戦となる「第21回JBCF石川サイクルロードレース」が7月16日(日曜日)に開催されました。Bellmare Racing Teamからは初日と同じくジュニア・カテゴリに北川魁之介選手と知名透真選手の2名。Jプロツアーには米谷隆志・小畑郁・関口拓真の3選手と「帰って来た」才田直人選手が出場しました。
雨中のレースとなった前日から一転、日曜日は石川特有の暑い一日。強い日差しの下、朝から気温もぐんぐんと上がっていきました。この日もまずはジュニア・カテゴリのレースからスタート。知名選手と北川選手の2名が並んで最初の周回へ。2周ほど集団での走行が続いた直後、集団内で動きが出始め、北川選手を含む2名が飛び出す場面も見られました。レースはこの後逃げのシャッフル等が行われ、北海道勢を先行させてしまった北川選手は9位での完走。激しい攻防戦の中で脚がなかなか動かなかったという知名選手はメイン集団から遅れてしまい、残念ながらのDNFとなっています。
午後に開催されたJプロツアーのレースは暑いさなかの12時15分スタート。いつも通りに小畑選手は先頭付近、久しぶりにレース復帰した才田選手もいつも通りの最後尾で1周目に入って行きました。レースは3周目付近から動き始め、KINANやシマノ勢が占める先行集団が形成されます。先行集団には米谷選手も入り、先頭に出て集団を牽引している…その後ろになんと才田選手の姿も!!直前の周回まで最後尾をヒラヒラと走っていたはずの才田選手がなんと逃げ集団に入っているという驚きの展開も見られました。一方、最若手の関口選手は後続のメイン集団での待機を選択。小畑選手も後方の集団でレースを進めていきます。
この後、先行集団ではKINAN主導の攻撃が開始され、激しい展開に米谷選手と才田選手がドロップ。この動きで力を尽くした2名は体調も考慮してレースを降りることになりました。唯一残されたのは関口選手。後続集団での待機を選択していましたが、前から落ちてくる選手を一人ひとりキャッチし、最終的に14位でのフィニッシュ。年齢的にはジュニア・カテゴリとなる関口選手ですが、暑く厳しい石川のレースでシングルリザルトまであと一歩というところまで来ています。

 
 

PHOTO REPORT (ジュニア)


 

ジュニア・カテゴリのレースがスタート。
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メイン集団で鋭角コーナーをクリアしていく北川選手と知名選手。
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メイン集団から先行する北川選手。
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知名選手はメイン集団から遅れてしまう。
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宮澤監督から補給を受け取る北川選手。
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北海道勢の先行を許した北川選手は必死に前を追ったが9位フィニッシュとなった。
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PHOTO REPORT (JPT)


 

スタートラインに今季初めて4人が揃った。
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Jプロツアーのレースがスタート。先頭付近に小畑選手が位置取る。
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最後尾には才田選手が笑顔で陣取る。
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集団内で鋭角コーナーをクリアしていく小畑選手。
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やはり最後尾には才田選手(笑)。
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3周目に形成された逃げ集団を先頭で牽く米谷選手。
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ここに前の周回まで最後尾をヒラヒラ走っていたはずの才田選手の姿も!!。
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小畑選手は後続集団で先を追う。
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逃げ集団で周回を重ねる米谷選手と才田選手の後ろ姿。
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一方の関口選手はメイン集団内で姿を潜めつつ脚を貯める走りに。
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KINAN勢の強力な攻撃で先行集団が崩壊。才田選手と米谷選手も遅れてしまい、力尽きた2人共にDNFとなる。
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コース上に残ったのは関口選手ただひとり。
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最若手の関口選手が暑く厳しいレースのフィニッシュに向かって走る。
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耐え抜いた関口選手は14位で見事完走。
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レース後の関口選手。お疲れ様でした、良く頑張った。
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RIDERS REPORT


 

知名選手(ジュニア):
一個一個の登りがあまり長くないコースなので、結果を残せると考えていたが体調が良くなかったので、反応するアタックを決めてスタート。
中山選手、北海道3人、リーダージャージが動いたら反応する。それ以外には無理に反応せず力を温存する。暑かったのでかけ水と水分補給を普段以上に行った。
1周目のラスト4kmの登りで4、5人が飛び出したが、マークしている5選手は動かなかったので見送る。2-3周目でマークしていた選手が動いたが、普段なら追いつけるであろう距離でも離されてしまった。この時点で嘔気もあり踏めなくなってしまい、集団からも遅れてしまった。
全日本以上に暑さへの対策などはしたので、不調の原因を探りつついろいろなことを試して改善していきたい。

 
 

北川選手(ジュニア):
ダイナミックなコース。いつものチーム練習のコースみたいだなと思った。
スタートして1周目の残り4kmからの上りで4、5人が抜け出す。メンバー的にまあいいかなと思って集団待機。後から考えるとここに入るべきだったなと思う。2周目右の直角コーナーからの直登で佐藤后嶺選手がアタック。これに反応して2人の追走集団に。ちょっと力の差があったので、少し前出る時間を少なくした。2周くらいそのまま続けていたけど、前とも後ろとも1分くらいという宙ぶらりんな状態。4周目になって後ろから島崎、佐藤愛祈、中山の3選手が追いついて来て5名に。2人の追走でまあまあ脚を使っていて、回っていてもゴールまで行けないと思ったので、着き位置で走ることにした。まず、佐藤愛祈選手がチェーン落ちで遅れた。
そのあと、中山選手が遅れて3人に。残り2周の、残り4kmからの上りで2人から千切れ一人旅になった。最終周で脚が攣ってしまい、攣らないペースで走っていたら2人に抜かれて完走最下位の9位でのゴールとなった。
力がなかった。力をつけて、もっとTT能力を向上させたいと思う。今日の展開の中で出来ることがあったのは最初の逃げに乗ることだったと思う。力の差がある佐藤后嶺選手と2人での追走は得策ではなかった。強くなればいいだけの話なのだけれど。後半戦まで時間もあるし、しっかり対策をして挑みたいと思う。

 
 

関口選手(JPT):
前日のクリテリウムでは雨天の影響で気温が低く暑さに対する心配はなかった。しかし石川ロードレースでは猛暑日が予想された。プラスして距離も長くサバイバルな展開が予想された。フランスから帰国後、暑熱対応が追い付かず普段の練習からも苦労していた。その為、高順位を狙うより最大限自分の力を発揮することが目標だった。逃げにはトライしない方向で考えていた。
序盤、ハイペースで進んでいたが千切れるようなペースではなかった。他の選手の人一倍の暑さ対策が功を奏したのか序盤はヒートオーバーすることなく快適に走れた。脇下のポケットに入った氷は3周くらいもったと思う。1周目に3〜4人の逃げができ小規模なブリッジが決まり、最終的に22人ほどの逃げ集団ができた。無論逃げに挑戦したい気持ちもあったが、才田さん米谷さんが逃げにトライしている事もあり、気持ちを抑えて集団に留まった。直ぐに1分半のタイムギャップが生まれ集団はペースを上げた。
中盤に差し掛かり周回始めの最後の登りでペースを上げると中切れを起こし集団が二つに割れていた。下りに入り、ブリヂストンの2人が下りで猛烈に踏んでいた。何とか2人に追い付き必死でしがみついていた。下りは圧倒的に自分の力が劣っていた。登りに入り集団に追い付き比較的ハイペースで進んでいた。ハイペースといっても逃げには追い付きそうになかった。ここでいうハイペースとはペースが早いのではなく集団の中で最大限出せるペースである。殆どの選手は疲労困憊で踏めるような脚が残っていないように見えた。一方、自分はまだ幾らか余裕があった。終盤に入り1人が先行。自分がブリッジをかけBS、KINAN、nshareの選手と4人パックになった。ブリッジといっても少しペースを上げたくらいでブリッジと呼べるか微妙なラインだった。気づいたら4人になっていたような感じ。そこから一定ペースで進み集団は追い付いてきそうになかった。シマノの入部選手、寺田選手が合流。このまま14位で終えた。

 
 

米谷選手(JPT):
夜ぐっすり寝たら頭痛はひとまず解消、体の感覚も問題なかった。地獄のような暑さになると天気予報が告げた日の真昼にスタートする石川ロード。暑さで厳しくなるのは明らかなので、前日から水と電解質は多めに摂っておいた。また、毎周ボトルを取ることをプチ目標にした。展開は有力勢次第だが、人任せにして後手を踏まないようにしようとは考えていた。
スタート直後のアタックからキナンの有力勢や入部さんなどが動いていて、逃げ決着狙いのチームが多いように感じた。才田さんのトライも見つつ様子を伺っていると、シマノ石原と弱虫ペダル内田君が前で行きたそうにしていた。一緒に行って損はないメンバーなので、集団から抜け出して踏んでいくとまず内田が釣れ、次いで石原と津田がジョインしてきてスイッチが入った。完全に全員格上のローテで死にそうになっている時にタイム差25秒を知らされた時は泣きたくなったが、追いついてきたのは才田さん含む追走。心底ほっとした。
上手く立ち回るようにと言われ、何回かローテを飛ばして飲み食いし、水をかけ、毎周ボトルを取り、なるべく楽に終盤を迎えられるよう努力したが、徐々に暑さと疲労に捕まっていった。6周目に本格的なペースアップが始まると、何回か耐えたところでぱたっと体が動かなくなり脱落。2周走って降ろされた。
水も飲んだし補食も食べたし、読み通りの前待ちから前の集団にも残った。ただ弱かった。正直なところ、最初に4人でローテしている段階で力の差は明らかだった。諸々の条件から、成績が出せていた頃のフィジカルには届かない部分は確実にある。それは認めつつ、どう克服するかと向き合っていく必要がある。前半戦の締めとしてはいいレースだったんじゃないだろうか。久しぶりにJPTにチームの人数が揃っていて楽しかった。

 
 

小畑選手(JPT):
ロードは昨年からスタート時間が朝からお昼に変わり、気温が上がった状態からのスタート。ちょっと心配でしたが先日の八王子での39度を経験済みでいつもの石川めちゃ暑い感は比較的感じずに準備。ここでもスタート前列に並ぶ。最初の丘に前で入るかでレースの出だしが全然違う。
最初の登りからアタックかかる。25人程がすこし先行して車間が開く。どうせまだ行かせないんだからすぐ追ってくれと思うが、みんな思惑ありで脚をじんわり使う嫌な動き。下りパートを過ぎスタート地点の反対側アップダウン区間で合流。下りパートでポジション上げ、ラストの4km地点上りの入りには先頭10番手程で入る。良いポジションをキープしたまま上り中盤までこなし、斜度が上がる所では無理せずポジションを下げながら走る。分かりやすい上りパートは集団内でこなし、すこしの下りと補給地点までのアップダウン、これが辛い。
スタート地点を超えて最初の上りも集団後ろに下がりながらこなす。アップダウンパートに入り、二つ目の丘でキツくなり集団から遅れる。このあと後ろから来たメンバーとローテ。一息ついたあとはぼちぼち踏める感じを取り戻したりしましたが、後の祭りでした。数字から見返してもまだまだ弱く集団に残れないのが分かる。後半戦に向け準備したい。

 
 

才田選手(JPT):
長い時間、繰り返し追い込むようなレースを想定した練習は全くできていないので、例年より距離の長い今年の石川は厳しいだろう。できれば逃げに乗って、できるところまで粘って限界を迎える前に降りることを視野に入れてスタート。怪我を繰り返したくない。
反発的にアタックがかかり、1回目のトライは失敗。2回目に強豪が入った10人程度が抜け出したところに、キナンの優勝候補がブリッジに行ったので確実に決まると最終便でブリッジ。無事に決まって20人以上?の大きな逃げに米谷と乗る事に成功。
あとはうまく立ち回りながらなるべく長く、と思っていたが半分走った頃にはかなりキツく、左脚の調子もイマイチだったので、ちょっとしたペースアップであっさりちぎれてDNF。
それでも逃げで展開できて、知り合いにもたくさん会えて、レースを楽しめた。夏本番の暑さも気持ち良かった。また体の調子と相談しつつ、慎重にやっていきたい。

 
 

宮澤監督から


 

ジュニアは展開としては北海道の3名が暑さの中で後がけで前に追いつきレースを決めた。集団にいた北川は前との差を詰められると思ったが、思ったほど良い勢いで詰めることができなかった。実力をつけて再戦に期待したい。
JPTでは米谷と才田は良い展開で先行集団に入り、関口は集団内に待機。逃げ切りでも追いついても良い展開になった。メンバー的は逃げ集団優位ではあったが、関口は暑さで昨年ぶっ倒れているので先ずは倒れないレースという立ち位置。全体的に積極的な先輩がレースを作り、関口はサバイバルな展開の中で無難な位置でのゴールとなった。今後は、暑さの中で実力を発揮できるように、体温調整や暑さに強くなるトレーニングをしながら、積極的に攻めるレースを期待したい。才田は復帰初戦だったが、見せる走りをしてくれたことが嬉しかった。

 

米谷 +¥3,000
才田 +¥3,000
小畑 +¥2,000

 
 

Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.