18SEP.2023@第57回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ, JPT#13

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第57回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ
– 新潟県南魚沼市/三国川ダム周回コース(12km周回コース) –
12km/ 7周  84km(JET E1)
12km/ 5周  60km(JFT)
12km/12周 144km(JPT)

 
【JET E1】


1位 前田 凌輔(ORCA CYCLING TEAM) 2:11:28 ave38.33km/h
2位 中島 渉(MiNERVA-asahi) +00:01
3位 初川 弘浩(ORCA CYCLING TEAM) +00:02
4位 押見 怜(イナーメ信濃山形-EFT) +00:02
5位 石橋 利晃(湾岸サイクリング・ユナイテッド) +00:03
6位 高岡 亮寛(Roppongi Express) +00:03

33位 北川 魁之介(Bellmare Elite Team) +03:43
DNF 知名 透真(Bellmare Elite Team)

 
【JFT】


1位 木下 友梨菜(Bellmare Racing Team) 1:45:44 ave34.04km/h
2位 大堀 博美(MOPS) +00:07
3位 石井 嘉子(アーティファクトレーシングチーム) +00:12
4位 阿部 花梨(イナーメ信濃山形-F) +03:20
5位 河野 愛佳(バルバレーシングクラブトヤマ) +03:21
6位 植竹 海貴(Y’s Road) +03:24

 
【JPT】


1位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) 3:38:22 ave39.56km/h
2位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +00:56
3位 孫崎 大樹(KINAN Racing Team) +01:18
4位 金子 宗平(群馬グリフィンレーシングチーム) +01:20
5位 中井 唯晶(シマノレーシング) +01:20
6位 ライアン・ガバナ(KINAN Racing Team) +01:21

17位 米谷 隆志(Bellmare Racing Team) +07:14
DNF 才田 直人(Bellmare Racing Team)
DNF 小畑 郁(Bellmare Racing Team)

 


 

前戦の石川ラウンドから2ヶ月のおやすみを経てJプロツアーが再開。9月17日(日曜日)と18日(月曜日・祝)の2日間、新潟県南魚沼市を舞台にJプロツアー第12・13戦となる「第3回JBCF南魚沼クリテリウム」と「第8回JBCF南魚沼ロードレース (第57回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ)」が開催されました。
2日目のロードレース。Bellmare Racing TeamからはJエリートツアーE1クラスタに北川魁之介選手と知名透真選手の2名。Jプロツアーには米谷隆志・小畑郁・才田直人の3名、そして第8回JBCF南魚沼ロードレースJフェミニンツアーには木下友梨菜選手…というか鈴なり妖怪 鈴選手がベルマーレのジャージをまとっての出場となりました。
まずは女子のレースに出場した木下選手。登りは得意なものの下りはどうなんだろう?という心配もありましたが、終始先頭集団での展開に。レース中に「一番下れるのは自分」と確認できたらしく、最終周回の下り区間でアタック。そのまま独走でJフェミニンツアー初出場で初優勝を飾りました。
木下選手と時差スタートとなったJエリートツアーE1のレースでは厳しいコースに北川選手のみ残る展開。終盤までメイン集団に残りましたが、最終周回の登り区間で遅れてしまい、33位での完走となりました。
続いて行われたJプロツアーでは、序盤からエース格が先行するレース展開の中、メイン集団に米谷・才田の2名の選手が残る状況に。ただ才田選手は序盤に追突された影響で変速が上手く動かず、徐々に削られた脚が耐え切れずにDNFとなります。一方の米谷選手もメイン集団のペースアップで集団から離脱。それでも粘りの走りで17位でのフィニッシュとなりました。

 
 

PHOTO REPORT (JET E1)


 

女子と時差スタートになるJエリートツアーE1レースのスタートを待つ北川選手と知名選手。
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E1のレースがスタート。
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体調が優れず、メイン集団から遅れてしまった知名選手。
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北川選手はメイン集団でのレースに。
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残り2周。高岡選手の後ろで最終局面を迎えようとしていたが…
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最終周回の登りで脚が攣ってしまったとのことでなんとか33位フィニッシュ。
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PHOTO REPORT (JFT)


 

初レースに向けて宮澤監督と入念に打ち合わせる鈴選手。
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女子のレースがスタート。鈴選手は集団の後ろ付近から…才田選手スタイルか?
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どのような走りになるか心配していたが…いきなり植竹選手を従えて先頭で視界に飛び込んできた鈴選手の2周回目。
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3周目も撮影者の目の前を先頭で通過していく鈴選手。3名の先行集団となり、これは表彰台確定か!?と。
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最終周回に向けて登りに入っていく鈴選手。
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最終周回の下りで抜け出した鈴選手は独走となり、そのまま1位でフィニッシュラインへ。
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Jフェミニンツアー初出場にして見事初優勝を飾る。
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PHOTO REPORT (JPT)


 

女子の表彰式が始まる中、Jプロツアーのレースがスタート。
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厳しい登り区間、メイン集団に食らいつく小畑選手。
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集団最後尾付近の才田選手。
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粘る小畑選手。
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メイン集団から飛び出し、追走の動きを見せた米谷選手。
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逃げ集団とメイン集団も落ち着き、メイン集団で次の展開を見据える米谷選手。
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同じくメイン集団の才田選手だったが、追突&機材トラブルの影響から力尽きてしまった。
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周回を重ねる中、次々と数を減らすメイン集団に食らいつく米谷選手。
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粘った米谷選手だったがついにメイン集団から脱落。とは言えこの厳しい戦いの中で完走17位。
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RIDERS REPORT


 

知名選手(JET E1):
一度走ったことのあるコースだが落車だけは避けたかったので、試走をして危険箇所や下りのコーナー角などをを思い出す。20分程度アップをしてスタート。直前に降った雨のせいかあまり暑くなかったので氷、かけ水は無し。
前方でスタートをしたが1週目で力尽きてしまい2周目の登りで千切れDNFとなった。悪い走りをしてしまい申し訳なく感じてします。次戦は群馬、意味あるレースにします。

 
 

北川選手(JET E1):
5分の上り、平坦基調のアップダウン、急な下りという簡単なコース。上りの長さや下りの雰囲気は違うが、ダムの湖畔はなんとなく木祖村のコースに似ている様な感じだ。下りは1列になって下り切ってからすぐ上り始めるので下りに入る前の位置取りがとても重要なコース。スタートは上りの下からで、それが懸念材料だった。いつもより長めにアップに出てからスタートした。
スタートはローリングスタート。ローリングが思ったよりも速かった。位置をなるべくキープしようとしたが、速かったので脚を使わない走りに切り替えた。上り切ったトンネルのところでアクチュアルスタート。前は6人とか数人が飛び出している模様。上り返しなどを使って集団5番手くらいで下りに。動画を見ていたテクニカルそうな下りだと思っていたが、下ってみたら思ったよりもずっと簡単で拍子抜けした。
その後は下りを前で下って上りを位置を下げながら上るの繰り返し。思ったよりも上りで苦しんだ。
残り1周。ジャンを聞いてフィニッシュラインを超えて少し行ったあたりで両内転筋が攣ってしまった。一度止まって攣を落ちつかせて上る。上のダム湖沿いでグルペットに吸収されて、33位でのゴールとなった。
上りで苦しみただただ弱かった。土曜日から、またレースなので準備して行きたいと思う。

 
 

木下選手(JFT):
はじめまして。今月よりJBCFのレースをBellmare Racing Teamに所属させていただくことになりました木下友梨菜と申します。普段、鈴をつけて走っていることから、鈴なり妖怪鈴として活動しております。
先日、南魚沼市で行われました、第8回南魚沼ロードレースに出場させていただき、優勝することができました。これまでヒルクライム大会に出ることが多く、初のロードレースへの挑戦となり、ワクワクであった今大会は出走前の宮澤監督からのアドバイスや、沢山の方からの応援があり、結果に繋げることができとても嬉しいです!反省点はあるものの、ポイントポイントで自分がやるべきことを着実にクリアできて、終始いい位置で走れたと思います。
序盤は様子見ペースだったので落ち着いて走ることができ、3周目入った坂で石井選手のアタックに即座に反応して大堀選手を含んだ3人で逃げ集団を作って走りました。第2集団とのタイムキャップがラスト周回時点で2分あったため、3人での戦いになることがわかり、得意の上りで少し上げてみましたが、バラける様子がなかったため、余計な力を使うことをやめ様子をみることにしました。
自分は下りでもある程度攻められるのと、ラストスプリントの経験、力もない私はここでいくしかないと判断し、下りに入る前から加速し、下りではこの日一番の力で足を回し、後続2人との差を保ったまま1番にゴールラインを越えることができました。
初のロードレースは人生に一度しかなく、そこでこのような優勝という形でスタートできたことは素直に嬉しく、ヒルクライムとはまた違ったロードレースの楽しさを味わうことができました。今後はロードレースを中心にヒルクライム等と合わせて頑張っていきたいと思っています。年内は10月2日の箱根ヒルクライム、10月14日のジャパンカップサイクルロードレース、11月12日のツールド沖縄に出場予定です。
そこでも先頭で勝負争いできるように、また心を入れ替えて頑張ります!
ぜひ、ベルマーレ所属の一選手として応援していただけると嬉しいです!
どうぞ宜しくお願い致します。

 
 

米谷選手(JPT):
調子はともかく、序盤から逃げ続けて終盤を展開できる自信はなかった。相当大きい逃げにならない限り序盤は集団で展開し、中盤の動きに乗り遅れない方針を考えていた。
初ロードレースの木下さんの優勝に刺激を受けつつスタート。
序盤からエース格が動いたので速かった。ダムのアップダウンで強力な7人が抜け出すころには集団もだいぶ小さくなっていた。追うモチベーションのあるチームがなさそうだったので、登りからダムの追い風区間にかけて追走の動きにトライしたものの実らず。その少し後からキナンの強力な追走が始まった。
上りを比較的抑えたペースで走り、ダム周回をまるでバイクのようなペースで引き続け、1周で1分を詰めるペースに集団は見る間にリストラされた。9周目時点で14人まで絞られた集団からもう1段ペースをあげて上りに入られた所で、攣りかけていた足が誤魔化せなくなりドロップ。前後してドロップした吉騎たちとパックを作って完走した。
久しぶりに手も足もでないコントロールされたハイペースを見せつけられた。UKYOがいた頃を思い出すレースだった。力負けだったので反省はあまりない。当日やれる事はやった上での結果だと思う。それだけに複雑な気持ちもあるが、受け止めるしかない。強いて言えば、追走の動きは無駄だった。キナンの枚数と強力さを読み違えていた。
4日を挟んで次は群馬。調子は大丈夫そうなので、体調管理に注意して備えたい。

 
 

小畑選手(JPT):
昨年はスタート1kmで後ろから追突されてバイクが壊れ、Mavicのスペアバイクを借りて走る事になったので今年はトラブルなく走り出したい所。
スタート時は前方に並びリアルスタートを待ちながら審判車の後ろを陣取る、今年はなかなかスタートしないそしてまあまあ速い。そうこうしているうちに登りパートも終わりトンネルへ。リアルスタートして集団前方をキープしたままダム奥のアップダウンもこなす。
テクニカルな下りパートに入り集団の雰囲気心配でしたが、流石にJPTは上手く下る。すこしポジションを上げる余地があったので下りきりの橋のコーナー進入時に20〜30番手程で登りパートにはいる。みんなスタートゴール地点に向かうちょっと斜度がある部分が速い。これに合わせられずポジションをどんどん下げてしまう、補給ポイント通過時にはもう最後尾か才田選手にかわされる。
弱い!力が入らず集団からどんどん離れる。
その後溢れた選手達と2周してDNF。ベースの走力を取り戻さないとどうにもならない。トレーニング時間の捻出に努めたいです。

 
 

才田選手(JPT):
JPTはしばらく空いたが、乗鞍ヒルクライムを挟んだので近年では身体が絞れていて、それがどのように出るか少し楽しみだった。レース当日は蒸し暑く、本来得意な環境だったが直前20日間ほど北海道で自転車旅をしていたので少し不安を感じた。とは言え走り出したら気にならない程度の暑さだろう。
スタートは最前列を陣取れたので先頭でパレードを消化。ダムを回って一周で定位置の最後尾に。下りはゆっくり安全に。そして勝負の1発目の登り。最後尾からオールアウト近くまで追い込んでなんとか集団にジョイン。ここまでは予定通り。
2回目の登りは少し余裕を持って走れていたが、後ろの選手にリアメカに突っ込まれて減速。落車は免れたが、一旦千切れて平坦を踏んで復帰。ここでもかなり足を使った。エンドが内側に曲がって、変速が歯飛びに。あとロー側が使用不可になったがペースが早いのでこれは特に問題なし。3回目の登りは再びオールアウト近くまで追い込んでなんとか集団に残る。ここでやっとペースが緩んだが、かなり消耗した。6周目の中盤からキナンの組織的な追走が始まって、すでに体力的にダメージを負った脚が厳しい。登りは耐えたが、その後の平坦で付き切れして、ゆっくりフィニッシュまで流して7周でDNF。
雨でもないのに南魚沼でここまで何もできずに、完走にすら辿り着けなかったのは初めて。調子も悪くなかった。単純に力不足を実感した。長時間負荷をかけ続けることに恐怖心がある現状で、できる事をやった結果の限界、とも言えるかなと思う。米谷のクリテ、ロードの粘りの完走、女子新加入の鈴ちゃんの優勝、とチームにはポジティブな話題も多かった。
雰囲気良く遠征を終えることができたのが何より嬉しい。

 
 

宮澤監督から


 

女子チャンピオンシップは、木下選手がチームに合流し、ロードレース初出走となった。上りに関してはあまり心配はなかったが、下のテクニックはレースとトレーニングでは大きく変わるので、1周目はなるべく集団前方で下り後ろの様子を見ながら走るようアドバイスをした。
結果的に下りでもアドバンテージを持てることがわかり、3周目のアタックからレースは3名での逃げの展開。補給地点でも落ち着いて走っていることはわかったので、最終局面に向けて単独になれたらラッキーだと思っていた。最終周回の下りで1人で飛び出し、思った以上にテクニックがあり嬉しい初優勝となった。
続くJプロツアー。久しぶりにレース仕様の身体になった才田選手は思った以上に絞れていた。昨年良い走りを見せた米谷選手は、コロナ明けということで体調的には難しいレースになりそうだった。レースがスタートすると米谷選手が集団内でうまく立ち回りながらの展開。体調が万全ではなく、苦しい中で、昨年以上に色々と足を残すことを試しているように見えた。思った結果にはならなかったが、来週の群馬に期待したい。
E1の北川選手と知名選手にとっては苦手ではないコースだが、展開を作るというよりは残る展開になった。北川は残り1周で足が攣ってしまい集団からドロップ。シーズン終盤になっての足の攣りは、トレーニング不足が気になる内容になってしまった。群馬では積極的な展開を期待したい。
全体として、木下選手の優勝がレース全体を見て大きな成果となった。
この勢いで、男子選手も頑張ってほしい。

 

米谷 ¥0
才田 ¥0
小畑 ¥0
木下 ¥50,000

 
 

Text: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V. and Takashi MIYAZAWA, Edit, Photo&Comment: Kensaku SAKAI/FABtroni+camera × P.A.V.